11日の決算会見でソフトバンクグループは、傘下に持つイギリスの半導体開発会社Armについて、今年度中を目指すとしていた上場の時期を延期する方針を明らかにしました。
上場に向けた準備に問題はないとしたうえで、世界的な経済状況や株式市況の低迷から上場を急ぐ必要はないと判断したとしています。
会見で後藤芳光CFOは「この1か月くらいは、株式市況は従来より少しポジティブな変化もあるが、まだ悲観的に見ている。焦らずに上場のタイミングをしっかり見守っていきたい」と述べました。

ソフトバンク 4‐9月決算 投資ファンド損失も赤字幅は大幅縮小
ソフトバンクグループのことし4月から9月まで半年間の決算は、最終的な損益が1200億円余りの赤字となりました。世界的な株式市況の低迷で傘下の投資ファンドが4兆円余りの損失を計上したものの、保有する中国のアリババグループの株式の一部を手放すなどして利益を計上し、赤字額は大幅に縮小しました。
ソフトバンクグループのことし9月までの半年間の決算は、最終的な損益が1290億円の赤字となりました。
世界的な株式市況の低迷を受けて、傘下の投資ファンドで4兆3535億円の投資損失を計上し、さらに円安の影響として1兆954億円の損失を計上しました。
その一方で、保有する中国のアリババグループの株式の一部を手放すなどして、5兆3716億円の利益を計上しました。
前回、4月から6月まで3か月間の決算では、最終的な損益が3兆円を超える赤字となりましたが、赤字額は大幅に縮小しました。
傘下の投資ファンドの厳しい事業環境が当面は続くとして、会社では新たな投資活動の抑制と、聖域のないコスト削減策を引き続き進めるとしています。
半導体開発会社Armの上場を延期
孫社長「ほかの経営幹部に権限を委譲」
ソフトバンクグループの孫正義社長は日常的な経営業務について、ほかの幹部への権限の委譲を進めていく考えを明らかにしました。
11日の決算会見で孫社長は「ほかの経営幹部にどんどん権限を委譲し、オペレーションを継続してもらいたい」と述べました。
日常的な経営業務は、後藤芳光CFOなどほかの幹部への権限の委譲を進め、自身は、傘下の半導体開発会社「Arm」の事業に集中すると説明しました。
グループの中核企業と位置づけるArmは、株式の上場を目指すとともに事業戦略の強化を図っています。
孫社長は「Armの成長機会は、爆発的なものがあると心の底から再発見した。これから数年間は、このことだけに専念し、爆発的な次の成長に没頭する。私がこの場に立って四半期ごとの決算や戦略の近況を説明するのは、きょうのあいさつをもって当分は最後にしたい」と述べました。
11日の決算会見で孫社長は「ほかの経営幹部にどんどん権限を委譲し、オペレーションを継続してもらいたい」と述べました。
日常的な経営業務は、後藤芳光CFOなどほかの幹部への権限の委譲を進め、自身は、傘下の半導体開発会社「Arm」の事業に集中すると説明しました。
グループの中核企業と位置づけるArmは、株式の上場を目指すとともに事業戦略の強化を図っています。
孫社長は「Armの成長機会は、爆発的なものがあると心の底から再発見した。これから数年間は、このことだけに専念し、爆発的な次の成長に没頭する。私がこの場に立って四半期ごとの決算や戦略の近況を説明するのは、きょうのあいさつをもって当分は最後にしたい」と述べました。