葉梨法相発言に批判 岸田首相“交代させず” 野党側は更迭要求

「法務大臣は死刑のはんこを押した時だけニュースになる地味な役職だ」などと発言した葉梨法務大臣について、岸田総理大臣は交代させない方針です。一方、野党側は更迭すべきだとして、11日も国会で追及することにしています。

葉梨法務大臣は9日夜のパーティーで、法務大臣の職務について「朝、死刑のはんこを押して、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職だ」などと発言し、10日、松野官房長官から厳重注意を受けたあと国会で謝罪し、発言を撤回しました。

岸田総理大臣は10日夜、記者団に対し、「職責の重さをしっかりと感じて説明責任を果たしてもらいたい。これからも職責の重みを感じて、発言は丁寧に慎重に行ってほしい」と述べ、葉梨大臣を交代させる考えはないことを明らかにしました。

ただ、葉梨大臣は先月31日のパーティーでも同様の発言をしていたことがその後、分かり、与党内からは「不適切で軽すぎる発言だ」などと今後の政権運営への影響を懸念する声が出ています。

これに対し野党側は、立憲民主党の泉代表が「葉梨大臣の死刑執行の判断が信頼に足るのか。任にとどまることはふさわしくない」と述べるなど、更迭すべきだとして批判を強めています。

国会では11日、衆議院法務委員会が急きょ、開かれることになり、野党側は葉梨大臣への追及をさらに続けることにしています。