上司の「SOGIハラ」で休職に追い込まれた会社員 労災と認定

男性として生まれ、今は女性として社会生活を送っているトランスジェンダーの会社員が、職場の上司から性別に関する発言を繰り返されて、休職に追い込まれたとして、労災と認定されたことが分かりました。

会見した弁護士などによりますと、労災と認定されたのは神奈川県内の会社で働く40代の社員で、男性として生まれ、入社したあとに女性として社会生活を送ることになって、会社に報告したということです。

その直後から上司が性別に関する発言を始めるようになり、その後、うつ病を発症して休職に追い込まれました。

労働基準監督署が調べた結果、上司が「戸籍上は男性なのか女性なのか」とか「女性として見られたいのであれば、こまやかな心遣いが必要だ」といった発言をしていたほか、社員を「君付け」にしたり、「彼」と称したりする行為を繰り返していたことが確認され、ことし6月、労災と認定されたということです。

こうした性自認などに関するハラスメントは「SOGIハラ」と呼ばれ、弁護士は、当事者が声をあげづらいこともあって、表面化するケースが少ないとしています。

会見で社員は「『SOGIハラ』に関しては、どういったことを言ってはいけないのかを認識すらしていない人がほとんどだと思う。カミングアウトの有無や、どういった性別かに関係なく、ハラスメントに遭わない職場を作っていく必要がある」と話していました。