ワクチン接種直後に容体急変 女性死亡 愛知県医師会が検証へ

今月、愛知県愛西市の集団接種会場で、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた40代の女性が、接種直後に容体が急変し、搬送先の病院で死亡しました。愛知県医師会は、重大な事案だとして、医療事故を検証する専門の委員会で、急変後の対応に問題がなかったかなど検証することにしています。

愛西市によりますと、今月5日、愛西市佐織総合福祉センターで行われた新型コロナのワクチンの集団接種で、40代の女性が接種した5分後に容体が急変したということです。

会場にいた医師らが対応にあたり、女性は救急車で病院に搬送されましたが、接種から1時間半後に死亡しました。

市によりますと、女性には基礎疾患があり、今回が4回目の接種だったということです。

この事案について愛知県医師会は、重大な事案として、医療事故の検証を行う専門の医療安全対策委員会で検証することにしています。

具体的には、女性の体調が変化した経緯や、容体が急変後に行われた処置などについて詳細を確認し、対応に問題がなかったかどうか検証するということです。

愛知県医師会の柵木充明会長は「女性は、アナフィラキシーショックを起こしていた可能性が考えられる。死亡に至った重大な事案と受け止めていて、臨時で委員会を開くことも含め、迅速に対応して検証したい」と話しています。

愛知県 接種会場での応急の治療体制など再点検を通知

愛知県愛西市の集団接種会場で、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた女性が、接種直後に容体が急変して死亡したことを受けて、愛知県は県内の市町村に対し、接種会場での応急の治療体制や、緊急時の搬送先の医療機関との連携体制などを再点検するよう通知を出しました。

通知では、接種を受けた人に重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」や、痛みや緊張によってめまいなどを起こす「血管迷走神経反射」などの症状がみられた場合は、国が作成した手引きに従って対応するよう求めています。