「化石賞」に日本 環境NGOが発表 “気候変動対策に消極的”

気候変動対策を話し合う国連の会議「COP27」にあわせて、国際的な環境NGOは、気候変動対策に消極的だと判断した国を選ぶ「化石賞」に日本を選んだと発表しました。

「化石賞」は、国際的な環境NGOのグループ「気候行動ネットワーク」が、気候変動対策に消極的だと判断した国をCOPでの会議のその日のテーマに合わせて期間中、毎日選んでいて、「資金」がテーマだった9日は、日本を選んだと発表しました。

日本を選んだ理由についてNGOのグループは「日本は多くの公的資金を石油や石炭に投資している。日本の資金の流れは間違った方向に進んでいる」などと話していました。

日本は去年も化石賞に選ばれていて、日本の環境NGOのメンバーの土田道代さんは「日本は温室効果ガスの排出量が世界で5位と上位で、岸田首相はCOPに来るべきだった。日本政府には気候変動の問題が多くの人々の生活と命を脅かしていることに気づいてほしい」と話していました。
気候変動対策に消極的な国として国際的な環境NGOにより「化石賞」に選ばれたことについて、日本政府関係者は「日本が受賞したことは承知しているが、政府としては民間団体のひとつひとつの活動については、コメントは差し控える」としています。

そのうえで「日本政府として、気候変動分野に鋭意取り組んでおり、各国から評価も得られていると感じている。COP27では日本の取り組みを発信しながら気候変動の悪影響による『損失と損害』についても成果を出していきたい」と話していました。