【解説】手でざんごう掘っていたロシア軍予備役500人超死亡か

ウクライナ軍が領土の奪還を目指して東部や南部で反撃を強める中、ロシアのプーチン大統領が動員を進めた予備役に大きな被害が出ていると伝えられています。
ロシアの複数の独立系メディアは5日、ウクライナ東部のルハンシク州でロシア軍の予備役500人以上が、ウクライナ軍の攻撃で死亡したと伝えました。一個大隊がほぼ全滅した可能性があるということです。

生き残った兵士などの証言によりますと、11月1日、ざんごうを掘るよう命じられたものの、スコップは30人に1本しかないなど資機材が不足していたということです。そして手でざんごうを掘っていたところ砲撃を受け、570人のうち500人以上が死亡したとされています。

ロシアのプーチン政権は10月、30万人の予備役の動員を完了したと明らかにしましたが、兵士の不足は続いているとみられています。

一方、アメリカの戦争研究所は2日の分析で、兵士の動員をめぐるロシア国内の混乱を伝えています。
ロシア政府は志願兵や動員した兵士に対し、一般市民の平均給料の2倍以上の報酬を支払うと約束してきましたが、支払いが滞っているということです。その結果、動員された兵士が抗議活動を行ったり、兵士の家族が支払いを求めて地元の政府に詰め寄ったりするなど、緊張状態を生んでいるとしています。

プーチン大統領が兵士の確保に躍起になる中、被害や混乱が広がっている現状を解説します。

(動画は3分00秒。データ放送ではご覧になれません)