
【詳しく】元首席補佐官語るトランプ氏 アメリカ中間選挙は
「トランプ氏が立候補する確率は95%」
トランプ前政権で首席補佐官を務めたラインス・プリーバス氏は、2年後の大統領選挙についてこう語りました。
日本時間の8日夜から投票が始まるアメリカの中間選挙。
下院では野党・共和党の優勢が伝えられるなかトランプ氏はどう動くのか。ほかに有力な候補者はいないのか。
最新情勢も交えて詳しく解説します。
終盤で共和党に勢い…なぜ?
話を聞いたのは、トランプ前政権で最初の大統領首席補佐官を務めたプリーバス氏。
共和党全国委員会の委員長を長年務め、共和党の選挙戦略を担ってきたプリーバス氏は「共和党が下院だけでなく、上院でも勝利するとみている」としたうえで、その理由について次のように述べました。

▽プリーバス氏
アメリカの人々にとって今なにがいちばん大切かを考えてみるといいでしょう。
まず第1にインフレです。
食料品や日用雑貨にいったいいくらのお金がかかるのか。
ガソリン代にいま、いくらかかっているのか。
犯罪がもう1つの問題です。
そして、子どもを持つ親にとっては教育こそが大事でしょう。
これらは私に聞くまでもないことです。
しかし、民主党が争点にしたいのは人工妊娠中絶であり、議会乱入があった1月6日についてです。
これらが大事だという人たちはいるでしょうが、ほかの優先順位の高い問題こそが有権者を突き動かしているのです。
アメリカの人々にとって今なにがいちばん大切かを考えてみるといいでしょう。
まず第1にインフレです。
食料品や日用雑貨にいったいいくらのお金がかかるのか。
ガソリン代にいま、いくらかかっているのか。
犯罪がもう1つの問題です。
そして、子どもを持つ親にとっては教育こそが大事でしょう。
これらは私に聞くまでもないことです。
しかし、民主党が争点にしたいのは人工妊娠中絶であり、議会乱入があった1月6日についてです。
これらが大事だという人たちはいるでしょうが、ほかの優先順位の高い問題こそが有権者を突き動かしているのです。
トランプ氏は共和党にとってどんな存在か
▽プリーバス氏
トランプ氏は共和党内で依然としてもっとも人気のある人物です。
彼はものすごい馬力を私たちの政党に与えてくれました。
彼は、自分が予備選挙で勝たせたい共和党員を選び出すことができます。
その候補者はトランプ氏に支持をしてもらうだけで99%の確率で勝者となるのです。
トランプ氏は共和党内で依然としてもっとも人気のある人物です。
彼はものすごい馬力を私たちの政党に与えてくれました。
彼は、自分が予備選挙で勝たせたい共和党員を選び出すことができます。
その候補者はトランプ氏に支持をしてもらうだけで99%の確率で勝者となるのです。

「ドナルド・トランプが支持する」というだけで何億ドルもの価値を生み出すのです。
このことは、彼がどれだけの力を共和党に吹き込んだかを物語っていると思います。
そしてトランプ氏が支持する候補者たちは共和党によい結果をもたらすだけでなく、トランプ氏にもとてもよい結果をもたらすことになりそうです。
このことは、彼がどれだけの力を共和党に吹き込んだかを物語っていると思います。
そしてトランプ氏が支持する候補者たちは共和党によい結果をもたらすだけでなく、トランプ氏にもとてもよい結果をもたらすことになりそうです。
トランプ氏の好感度 下がっているのでは?
▽プリーバス氏
民主党側はどうなのか。
バイデン大統領の好感度はどうでしょうか。
バイデン大統領は35%で、トランプ氏は43%です。
トランプ氏が勝っているのです。
民主党側はどうなのか。
バイデン大統領の好感度はどうでしょうか。
バイデン大統領は35%で、トランプ氏は43%です。
トランプ氏が勝っているのです。

同じことは2016年にも起きました。
トランプ氏の好感度は37%にすぎませんでしたが、ヒラリー・クリントン氏は35%だったのです。
選挙には必ず相手がいるのです。
「この候補者、こんな問題点がありますよね」と指摘したところで、相手の候補者にはもっと大きな問題点があることがあります。
2024年までに何が起きるかによるのです。
トランプ氏は「共和党は“アメリカ・ファースト(アメリカ第1主義)”の党だ」という評価を築きました。
まず第1に国境を管理し、アメリカ人とアメリカの労働者を守るということ。
2つ目は中国への対抗。
そして、3つ目は永遠に続く戦争をやめ、兵士を帰還させることです。
こうしたことこそが、アメリカ・ファーストを意味します。
トランプ氏の好感度は37%にすぎませんでしたが、ヒラリー・クリントン氏は35%だったのです。
選挙には必ず相手がいるのです。
「この候補者、こんな問題点がありますよね」と指摘したところで、相手の候補者にはもっと大きな問題点があることがあります。
2024年までに何が起きるかによるのです。
トランプ氏は「共和党は“アメリカ・ファースト(アメリカ第1主義)”の党だ」という評価を築きました。
まず第1に国境を管理し、アメリカ人とアメリカの労働者を守るということ。
2つ目は中国への対抗。
そして、3つ目は永遠に続く戦争をやめ、兵士を帰還させることです。
こうしたことこそが、アメリカ・ファーストを意味します。
トランプ氏は大統領選挙に立候補するか
▽プリーバス氏
私はトランプ氏が立候補するのは明らかだと思います。
彼は再び立候補して自分の目標を達成するのだという強い願望を持っています。
トランプ氏が立候補しないとすれば、それは大統領になることに伴うストレスや頭痛をもうこれ以上感じたくないと考えるようになる時だけです。
しかし、私はそんなことにはならないと思います。
私はトランプ氏が立候補するのは明らかだと思います。
彼は再び立候補して自分の目標を達成するのだという強い願望を持っています。
トランプ氏が立候補しないとすれば、それは大統領になることに伴うストレスや頭痛をもうこれ以上感じたくないと考えるようになる時だけです。
しかし、私はそんなことにはならないと思います。

私はトランプ氏が立候補する確率は95%はあると思います。
トランプ氏は最有力の候補です。
そのことに疑いの余地はありません。
誰か別の人物が現れて彼がそうではなくなるまで、彼は最有力候補であり続けます。
トランプ氏が最終的に立候補するのかどうかはまだわかりませんが、私は彼が立候補すると見ていますし、立候補すればほかの候補がトランプ氏を倒すことは難しいと思います。
トランプ氏は最有力の候補です。
そのことに疑いの余地はありません。
誰か別の人物が現れて彼がそうではなくなるまで、彼は最有力候補であり続けます。
トランプ氏が最終的に立候補するのかどうかはまだわかりませんが、私は彼が立候補すると見ていますし、立候補すればほかの候補がトランプ氏を倒すことは難しいと思います。
ほかの有力な候補はどうか

▽プリーバス氏
まず、トランプ氏が首位にあるということを指摘しておきます。
彼を倒すということは相当、困難です。
そのうえでですが、フロリダ州のロン・デサンティス知事もとても強いです。
そして、バージニア州のグレン・ヤンキン氏、マイク・ポンペイオ元国務長官、マイク・ペンス前副大統領、それからニッキー・ヘイリー元国連大使が有力な候補者としてあげられます。
こうした人たちは、まずはトランプ氏が立候補するのかどうかを見る必要があります。
そしてそれがまさに今の状態です。
共和党はトランプ氏の決断を注意深く見ている状態なのです。
まず、トランプ氏が首位にあるということを指摘しておきます。
彼を倒すということは相当、困難です。
そのうえでですが、フロリダ州のロン・デサンティス知事もとても強いです。
そして、バージニア州のグレン・ヤンキン氏、マイク・ポンペイオ元国務長官、マイク・ペンス前副大統領、それからニッキー・ヘイリー元国連大使が有力な候補者としてあげられます。
こうした人たちは、まずはトランプ氏が立候補するのかどうかを見る必要があります。
そしてそれがまさに今の状態です。
共和党はトランプ氏の決断を注意深く見ている状態なのです。
2024年に向けた動き どう見る
トランプ氏の動向に注目が集まる今回の中間選挙。
ワシントン支局の高木支局長、そして2018年までワシントン支局長をつとめたニュースウオッチ9の田中キャスターに2024年に向けた注目点を聞きました。
ワシントン支局の高木支局長、そして2018年までワシントン支局長をつとめたニュースウオッチ9の田中キャスターに2024年に向けた注目点を聞きました。

▽高木支局長
プリーバス氏は2024年夏の共和党大会の議長を務めることが決まっていて、その視線はすでに2年後の大統領選挙に据えられていました。
ただ、トランプ氏は今も2020年の選挙結果を認めないことなどで支持層の一部が離れているというデータもあります。
フロリダ州知事のデサンティス氏も人気急上昇中です。
来週にも立候補表明するとされるのも、焦りの表れと見ることもできます。
トランプ氏は、今回の中間選挙で個人で200人を超える候補者に支持を打ち出しています。
当然、これは2年後の大統領選挙に自分が立候補することを念頭に置いた動きで、この“トランプ派の候補者”がどれだけ勝つのかが大きな注目点です。
プリーバス氏は2024年夏の共和党大会の議長を務めることが決まっていて、その視線はすでに2年後の大統領選挙に据えられていました。
ただ、トランプ氏は今も2020年の選挙結果を認めないことなどで支持層の一部が離れているというデータもあります。
フロリダ州知事のデサンティス氏も人気急上昇中です。
来週にも立候補表明するとされるのも、焦りの表れと見ることもできます。
トランプ氏は、今回の中間選挙で個人で200人を超える候補者に支持を打ち出しています。
当然、これは2年後の大統領選挙に自分が立候補することを念頭に置いた動きで、この“トランプ派の候補者”がどれだけ勝つのかが大きな注目点です。

▽田中キャスター
注目したいのが、前々回6年前にはトランプ氏が勝利したものの前回2年前の大統領選挙でそれがひっくり返り、バイデン大統領が勝利した州の状況です。
トランプ氏は今回、知事や選挙事務を取りしきる州務長官といった接戦やトラブルになった場合にその結果を左右する権限を持つポストの候補に自分の考えに近い人物を次々と支持し、送り込んでいます。
注目したいのが、前々回6年前にはトランプ氏が勝利したものの前回2年前の大統領選挙でそれがひっくり返り、バイデン大統領が勝利した州の状況です。
トランプ氏は今回、知事や選挙事務を取りしきる州務長官といった接戦やトラブルになった場合にその結果を左右する権限を持つポストの候補に自分の考えに近い人物を次々と支持し、送り込んでいます。

この現状を見ると、きたる2年後の大統領選挙に向けて今から布石を着々と打っておこうとするトランプ氏の戦略を読み取ることができます。
これまでの中間選挙は大統領選挙に比べれば注目の度合いはやや低いものでしたが、今回はアメリカの政治の今後を占う上で大変、重要な選挙になります。
2年前の選挙のあとホワイトハウスを去ったものの、今だに「選挙は盗まれた」という主張を続け、それに同調する人が増え続けている現象をアメリカの有権者はどう判断するのか。
アメリカの深まる一方の分断、そして政治と社会の今後を占う意味で目が離せません。
これまでの中間選挙は大統領選挙に比べれば注目の度合いはやや低いものでしたが、今回はアメリカの政治の今後を占う上で大変、重要な選挙になります。
2年前の選挙のあとホワイトハウスを去ったものの、今だに「選挙は盗まれた」という主張を続け、それに同調する人が増え続けている現象をアメリカの有権者はどう判断するのか。
アメリカの深まる一方の分断、そして政治と社会の今後を占う意味で目が離せません。