ウクライナ 反転攻勢もロシアのインフラ攻撃で市民生活に影響

ウクライナ軍は、ロシア側が占拠してきたウクライナ南部の要衝ヘルソンなどで領土の奪還を目指して反転攻勢を続けています。一方、ロシア軍は、インフラ施設への攻撃をウクライナ全土で続けていて、首都キーウを中心に450万人以上が電気を使用できないなど、市民生活への影響が広がっています。

ウクライナ軍は、ロシア側が占拠してきた南部の要衝ヘルソンなどで領土の奪還を目指して反転攻勢を続けていて、ヘルソン州の親ロシア派幹部は6日、SNSで「ウクライナ軍がヘルソン州周辺に向けて戦車などを集結させている」としています。

一方、ロシア軍は、ウクライナの南部や東部への攻撃を続けていて、このうち南部ザポリージャ州の知事は6日、SNSでロシア軍による砲撃で2階建ての建物が破壊され、少なくとも1人が死亡したことを明らかにしました。

さらに、先月中旬以降、ロシア軍によるインフラ施設への攻撃がウクライナ全土で続いていて、市民生活への影響が深刻化しています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、6日に新たな動画を公開し、電力不足からキーウなどを中心に計画停電を行っていて、450万人以上が電気を使用できない状況だと明らかにしました。

そのうえで「テロリスト国家は戦力を集中させていて、エネルギー関連施設などのインフラ施設に大規模な攻撃を繰り返すだろう」と述べ、ロシアがインフラ施設を標的にさらなる攻撃の準備を進めていると指摘しました。

そして、「われわれは、この冬を耐え抜いて、春には今よりもさらに強くなり、すべての領土の奪還に向けて備えなければならない」と述べ、徹底抗戦の姿勢を改めて強調しました。