習主席「核兵器使用や威嚇 共同で反対すべき」独首相と会談で

中国の習近平国家主席はドイツのショルツ首相と会談し、ウクライナ情勢を巡って「国際社会は核兵器の使用や威嚇に共同で反対すべきだ」と述べました。ロシアのプーチン政権が核戦力の使用も辞さない姿勢を見せるなか、ヨーロッパ各国の懸念に配慮を示すことで中国への警戒感を和らげるねらいもあるとみられます。

中国の習近平国家主席は、4日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が始まってからG7=主要7か国の首脳として初めて中国を訪れたドイツのショルツ首相と会談しました。

中国外務省によりますと、習主席はウクライナ情勢を巡って「国際社会は核兵器の使用や威嚇に共同で反対すべきだ」と述べました。

その上で「核兵器を使用してはならず、核戦争を行ってはならず、アジアとヨーロッパ大陸で核の危機が発生することを防がなければならない」と強調しました。

ウクライナ情勢を巡っては、ロシアのプーチン政権が核戦力の使用も辞さない姿勢を見せていることに対して、欧米などからは警戒する声が強まっています。

習主席としては、ショルツ首相に対して、ヨーロッパ各国が抱く核をめぐる問題に配慮を示すことで、人権問題や海洋進出からヨーロッパで高まる中国への警戒感を和らげるねらいもあるとみられます。

独 ショルツ首相「ロシアに影響力行使が重要」

中国を訪れたドイツのショルツ首相は李克強首相と会談を行ったあと共同で記者会見に臨みました。

このなかでショルツ首相は「ウクライナへの侵攻を続けるロシアは、国際平和の秩序を危機に陥れている。私は習主席に『中国がロシアに対し影響力を行使することが重要だ』と伝えた」と述べました。

そのうえで、ロシアが核戦力の使用も辞さない構えを示していることについて「習主席と、核による脅しは無責任であり、非常に危険なものだという認識で一致した。核兵器が使用されればロシアは国際社会が引いた一線を越えることになるだろう」とロシアをけん制しました。

一方、ショルツ首相は台湾情勢についても言及し「現状のいかなる変更も、平和的で、相互の同意によってのみ行われるべきだ」と述べました。

ショルツ首相の訪問を巡っては中国との経済関係を優先しているなどとの批判が出ていましたが、会見では、欧米が懸念するロシアや中国の動きについて意見を交わしたと強調し、G7の議長国など欧米を代表する立場として中国への対応に揺らぎはないと強調するねらいもあるとみられます。