新型コロナ新規感染者数 1週間平均 全都道府県で増加

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では1.38倍と47都道府県すべてで増加し、特に東日本を中心に増加のペースが上がっています。

NHKは、各地の自治体や厚生労働省で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

▽先月6日までの1週間では前の週に比べて0.70倍、
▽先月13日は0.85倍と7週連続で減少していましたが、
▽先月20日は1.22倍と増加に転じ、
▽先月27日は1.06倍、
▽今月3日まででは1.38倍となっています。

一日当たりの全国の平均の新規感染者数はおよそ5万人で、先週から1万3000人余り増え、47都道府県すべてで前の週より多くなっていて、特に、新潟県で1.70倍、宮城県で1.65倍、栃木県と長野県で1.63倍などと東日本を中心に増加のペースが上がっています。

北海道

人口当たりの感染者数が最も多いのは北海道で、
▽先月20日までの1週間は前の週の1.42倍、
▽先月27日は1.28倍、
▽今月3日まででは1.45倍と増加が続いています。

一日当たりの新規感染者数はおよそ5490人で、人口10万当たりの感染者数は735.50人となっています。

1都3県

【東京都】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.15倍で、その前の週まで10週連続で減少していたのが増加に転じ、
▽先月27日は1.03倍、
▽今月3日まででは1.39倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ4700人となっています。

【神奈川県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.11倍、
▽先月27日は1.09倍、
▽今月3日まででは1.40倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2849人となっています。

【埼玉県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.13倍、
▽先月27日は1.08倍、
▽今月3日まででは1.45倍で、
一日当たりの新規感染者数は2399人となっています。

【千葉県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.11倍、
▽先月27日は1.07倍、
▽今月3日まででは1.30倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1741人となっています。

関西

【大阪府】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.25倍、
▽先月27日は0.96倍、
▽今月3日まででは1.21倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2880人となっています。

【京都府】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.09倍、
▽先月27日は1.07倍、
▽今月3日まででは1.38倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ682人となっています。

【兵庫県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.35倍、
▽先月27日は1.13倍、
▽今月3日まででは1.16倍で、
一日当たりの新規感染者数は1584人となっています。

東海

【愛知県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.16倍、
▽先月27日は1.14倍、
▽今月3日まででは1.56倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2762人となっています。

【岐阜県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.26倍、
▽先月27日は1.04倍、
▽今月3日まででは1.35倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ931人となっています。

【三重県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.15倍、
▽先月27日は1.01倍、
▽今月3日まででは1.19倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ588人となっています。

その他の地域

【宮城県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.29倍、
▽先月27日は1.11倍、
▽今月3日まででは1.65倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1365人となっています。

【広島県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.33倍、
▽先月27日は1.00倍、
▽今月3日まででは1.33倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1414人となっています。

【福岡県】
▽先月20日までの1週間は前の週の1.19倍、
▽先月27日は0.96倍、
▽今月3日まででは1.23倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1244人となっています。

【沖縄県】
▽先月20日までの1週間は前の週の0.80倍、
▽先月27日は0.91倍、
▽今月3日まででは1.13倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ270人となっています。

東邦大 舘田教授「第8波の入り口に入りつつある」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染状況について「全国的にじわじわと感染者が増え、北海道や東北、関東甲信越など東日本を中心に増加傾向が強く見られていて、まさに第8波の入り口に入りつつある。感染者数が先週の2倍近くになっている地域もあり、それを超えるような状況になれば、本格的な第8波が到来することも考えておかなければいけない」と話しています。

また、オミクロン株の新たな変異ウイルスが各地で確認されていることについて、「海外ではオミクロン株の派生型の変異ウイルスが少しずつ増えていて、日本でも水際対策の緩和で海外から観光客が大勢訪れていることから広がっていくおそれがある。変異によって感染性や病原性が高まったりワクチンの効果が低くなったりすると、次の大きな感染の波が起きるリスクがあるので、各地でどう広がっているか、ゲノム解析を徹底して、監視していくことが重要だ」と指摘しました。

そのうえで、今後について「秋の行楽シーズンで人の動きが活発になり、さらに年末年始には忘年会や新年会などや、ふだん会わない人と会う機会も増え、どうしても感染は広がる。ウイルスが変異していく中でも、オミクロン対応のワクチンであれば、カバーすることができるので接種を行うことと、基本的な感染対策を改めて徹底して、第8波に備えてほしい」と呼びかけています。