ロシア軍 兵器不足でベラルーシ イラン 北朝鮮に依存の見方も

ウクライナに侵攻するロシアは兵器不足などに直面していると指摘されていて、ロシア軍は同盟関係にあるベラルーシ、そしてイランや北朝鮮などの兵器に依存しようとしているという見方が出ています。

ウクライナでは、支配地域の奪還を目指し反転攻勢を続けるウクライナ軍に対し、ロシア軍はエネルギー関連施設を標的にミサイルなどで攻撃を続けています。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は2日、軍などの部隊に必要な物資を調達するための会議を開催し「装備や医薬品は使う人の意見を考慮してほしい。兵器も常に性能を向上させ、効果を維持していく必要がある」と述べました。

ロシア軍の装備品をめぐっては、数が不十分だとするほか、古くて使えないなどといった批判がロシア国内から出ていて、関係閣僚に対応を急ぐよう促した形です。

イギリス国防省は3日、「ウクライナの反転攻勢で、ロシア軍は先月中旬、1日に40以上の装甲車を失った。ロシアはここ数週間、ベラルーシから少なくとも100両の戦車などを取得した可能性がある」と指摘し、ロシア軍が兵器不足に苦しみ同盟関係にあるベラルーシに頼っていると分析しています。

また、ロシア軍はミサイル不足に直面する中、攻撃にはイラン製の無人機が使用されているとみられています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は1日、「イランはさらに多くの無人機と新しい弾道ミサイルシステムを送ることを計画し、ロシアがイランへの兵器依存を高めている」と分析しています。

ロシアのラブロフ外相は2日、イランのアブドラヒアン外相と電話で会談するなど、このところ一層の関係強化を図っていますが、両国は兵器をめぐるウクライナでの軍事的な協力は否定しています。

このほか、アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は2日、「北朝鮮が大量の砲弾を中東や北アフリカの国々に送ると見せかけて、ロシアにひそかに供与しているという情報がある。ロシアが実際に受け取ったかどうかについては今も監視を続けている」としています。

ただ、これまで北朝鮮側はロシアが北朝鮮から砲弾などの購入を進めているとする指摘を否定しています。