北朝鮮 Jアラート 3発とは別のもの 実際は日本列島越えず

防衛省は3日午前、北朝鮮から少なくとも3発の弾道ミサイルが発射されたと発表しました。このうち1発はICBM=大陸間弾道ミサイル級の可能性があるということです。また、この3発とは別のものについて、日本の上空を通過したとしてJアラート=全国瞬時警報システムなどで情報が発表されましたが、実際には日本列島を越えなかったとしています。

防衛省によりますと、3日午前7時台から8時台にかけて、北朝鮮から少なくとも3発の弾道ミサイルが東の方向に向けて発射されました。

このうち午前7時39分ごろに西岸付近から発射されたものは最高高度が2000キロ程度、飛行距離がおよそ750キロで、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の日本海に落下したということです。このミサイルについてICBM=大陸間弾道ミサイル級の可能性があるとしています。

また、午前8時39分ごろと8時48分ごろに内陸部から発射された合わせて2発の弾道ミサイルは、いずれも最高高度は50キロ程度、飛行距離はおよそ350キロで、日本のEEZの外側の朝鮮半島東岸付近に落下したということです。

この3発の弾道ミサイルとは別に政府は午前7時50分ごろから8時ごろにかけてJアラート=全国瞬時警報システムなどで、宮城県、山形県、新潟県を対象に北朝鮮からミサイルが発射され、上空を通過したとみられるなどと情報を発表しました。

防衛省は日本列島を越えて飛行する可能性があると探知したものは、実際には日本列島を越えず、日本海上空でレーダーから消失したことが確認されたとしていて、ミサイルだったかどうかも含めて詳しい分析を進めています。

北朝鮮はことし9月下旬以降、弾道ミサイルの発射を相次いで行っていて、防衛省が警戒を続けています。

ICBM級ミサイルの可能性 今回が9回目

防衛省によりますと、北朝鮮が射程が5500キロ以上のICBM級の可能性がある弾道ミサイルを発射したのは、今回が9回目です。

北朝鮮がICBM級の弾道ミサイルを最初に発射したのは5年前の2017年7月4日で「火星14型」と呼ばれています。通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、防衛省によりますと通常の軌道で発射したとすれば射程は少なくとも5500キロを超えるとみられるとしています。

2回目の発射は2017年7月28日で、北朝鮮は国営メディアを通じて「火星14型」の2回目の発射実験に成功したと発表しました。

3回目は2017年11月29日で、「ロフテッド軌道」で発射されたミサイルの高度は4000キロを大きく超えたと推定され、防衛省は弾頭の重量などによっては射程は1万キロを超えると考えられるとしています。この発射について北朝鮮は「アメリカ本土全域を攻撃できる新型のICBM『火星15型』の発射実験に成功した」と発表しています。

4回目の発射が行われたのは、3回目からおよそ4年3か月後のことし2月27日です。防衛省によりますと、最高高度はおよそ600キロで、ロフテッド軌道で発射されたと推定され、新型のICBM級の弾道ミサイル「火星17型」であったとみられるとしています。

5回目はことし3月5日で、防衛省によりますと、最高高度はおよそ550キロで「火星17型」であったとみられるとしています。

6回目はことし3月24日で、北海道の渡島半島の西およそ150キロの日本海、日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下したとみられています。防衛省によりますと飛行時間はおよそ71分と過去最長となり、最高高度も6000キロを超えて、これまで発射された弾道ミサイルの中で最も高かったと推定されています。防衛省は、弾頭の重量などによっては射程は1万5000キロを超えると考えられるとしています。この発射について北朝鮮は「火星17型」の発射実験に成功したと発表しています。

7回目はことし5月4日で、最高高度は800キロ程度とロフテッド軌道で発射されたとみられています。防衛省はこのミサイルについて、ICBM級の弾道ミサイルの可能性も含めて分析を進めています。

8回目はことし5月25日で、防衛省は発射された少なくとも2発の弾道ミサイルのうち最高高度がおよそ550キロとなったものについて、ICBM級と推定されるとしたうえで、「火星17型」の可能性も含め分析を進めているとしています。