巨人への無償トレードが決まった広島の長野久義選手は、報道陣の取材に応じ、「球団の間で話し合っていただき、僕の将来を考えてもらった結果だと思う。カープに移籍して最初の不安が、いちから人間関係を構築することだったが、気がつけば4年間で信頼できる仲間ができた」と振り返っていました。
そして、「カープには、いい若い選手がたくさんいて、明るくプレーしてほしいし、グラウンドで会えることを楽しみにしている。またマツダスタジアムに戻ってきたい。カープとジャイアンツで優勝争いできるよう頑張りたい」と話していました。
そのうえでファンに向けては、「4年間、声援ありがとうございました。2軍の球場まで応援に来てくれた人もいた。カープファンは家族のように迎え入れてくれて、いいときも悪いときも声をかけてもらい、ありがたかった。声援は忘れません」と涙でことばを詰まらせながら、感謝の思いを口にしていました。

広島 長野久義 無償トレードで古巣の巨人復帰へ
プロ野球、巨人は広島の長野久義選手を無償トレードで獲得することに合意したと発表しました。FA=フリーエージェントの補償で広島に移籍した長野選手は5シーズンぶりに古巣の巨人でプレーすることになります。
巨人は2日、長野選手を無償トレードで獲得することに合意したと発表しました。
37歳の長野選手は、巨人入りを希望してドラフトでの指名を2回拒否し、平成21年のドラフトで巨人から1位指名を受けて入団し、1年目から主力選手として活躍して新人王に輝いたほか、これまで首位打者と最多安打などのタイトルを獲得しました。
巨人が丸佳浩選手をFAで広島から獲得した際に、その補償として平成31年に広島に移籍し、4年目の今シーズンは主に代打として58試合に出場し、打率2割1分1厘、ホームラン3本でした。
長野選手は、5シーズンぶりに古巣の巨人でプレーすることになり、プロ通算で打率2割8分1厘、ホームラン157本、1445本のヒットを打っている経験豊富なベテランの復帰は11年ぶりの日本一を目指すチームの後押しとなりそうです。
長野久義 “カープファンは家族のように 声援忘れない”
広島 球団本部長 “ユニフォームを脱ぐとしたら巨人で”
広島の鈴木清明球団本部長は、長野久義選手について、「長野選手は、巨人一筋でやってきて、カープに来てからも、ひと言も不満は言わなかったし、一生懸命やってくれた。選手から尊敬され、ファンからも愛されて、人格的にもプレーヤーとしても、すばらしい選手だったことは間違いない。2回もドラフトを拒否して巨人入りを貫いた選手なので、いつかユニフォームを脱ぐとしたら、巨人で脱ぐべきではないかと思っていた」と話していました。
また、長野選手の移籍について、ことしの夏ごろから古巣の巨人に対して相談していたということで、「今なら体も技術的にも、まだ働けると思う。新井監督が阪神からカープに戻って来て活躍したように、巨人という元の環境に戻ることで、再び結果を残すかもしれない。移籍のタイミングは、ことしがいちばんいいと思った。長野選手の野球人生を考えての事なので、巨人から代わりの選手や金銭はいらない」と話していました。
また、長野選手の移籍について、ことしの夏ごろから古巣の巨人に対して相談していたということで、「今なら体も技術的にも、まだ働けると思う。新井監督が阪神からカープに戻って来て活躍したように、巨人という元の環境に戻ることで、再び結果を残すかもしれない。移籍のタイミングは、ことしがいちばんいいと思った。長野選手の野球人生を考えての事なので、巨人から代わりの選手や金銭はいらない」と話していました。