プーチン大統領は、31日に行われた記者会見で「ウクライナは、民間船やロシアの船に対して脅威がないことを保証する必要がある」と述べるなど、ウクライナ軍によるロシア軍の黒海艦隊への攻撃を念頭にウクライナ側が、輸出の安全を確保していないと主張しました。
また、ロシアはウクライナから輸出される農産物の多くがヨーロッパに向かいアフリカの途上国などに届けられていなかったとする主張も展開していて、ウクライナや欧米への揺さぶりを続けています。
ウクライナや欧米各国からは、ロシアへの批判の声が相次いでいて、食料危機への懸念が高まる中、輸出継続に向けて、関係国の模索が続いています。

ウクライナ産の農産物輸出 国連とトルコ ロシア抜きで継続検討
ロシアがウクライナ産の農産物の輸出をめぐる合意の履行を無期限で停止すると一方的に表明したことに関連して、仲介役の国連とトルコは、ロシア抜きでの輸出の継続も検討しています。
しかし、ロシア側は反発していて、食料危機への懸念が高まる中、関係国の模索が続いています。
ウクライナを侵攻するロシアは、ウクライナ産の農産物の輸出をめぐる合意の履行を無期限で停止すると一方的に表明し、これに対し、ウクライナと仲介役の国連とトルコは、ロシア抜きで、輸出を継続していけるかどうかも検討しています。
10月31日には、トルコのアカル国防相が電話会談で、ロシアのショイグ国防相に輸出継続の重要性を訴えたほか、トルコのチャウシュオール外相もロシアのラブロフ外相と電話会談し、意見を交わしたということです。
さらに、11月1日には、トルコのアカル国防相が、ウクライナのレズニコフ国防相と農産物輸出を担当するクブラコフ・インフラ相と電話会談しました。
しかし、ロシア側は、ロシア抜きでの農産物の輸出を認めない考えを示しています。
