元衆議院議員の名前でビラ配布 福岡市議が議員を辞職

元衆議院議員の男性の名前で「旧統一教会の式典で祝辞を述べさせていただいた」などと記したビラを配ったとして、警察から任意で事情を聞かれた福岡市の市議会議員が28日、議員を辞職しました。議員は記者会見を開き、「多大なるご迷惑をおかけし、おわび申し上げたい」と謝罪しました。

福岡市の堀本和歌子市議会議員は、ことし8月、元衆議院議員の男性の名前で「旧統一教会の式典で、韓日トンネルへの賛意と祝辞を述べさせていただきました」などと記したビラをおよそ200枚、選挙区の博多区内で配ったとして警察から任意で事情を聞かれました。

これを受けて堀本氏は責任を取りたいとして、28日、市議会に辞職願を提出し、直ちに許可され議員を辞職しました。

その後、堀本氏は記者会見を開き「私自身で作成し、投かんしたのは間違いない。男性などに多大なるご迷惑をおかけし、おわび申し上げたい」と謝罪しました。

そのうえで「真実を市民に伝えたいという気持ちでやった。なりすましたつもりはなく、事実だけを書けば名誉毀損にも当たらないと考えたが、軽率で反省している」と述べました。

堀本氏は41歳。

前回・3年前の市議会議員選挙でこの元衆議院議員の男性らと争い僅差で初当選していました。

防犯カメラの映像には…

ことし8月8日の未明に福岡市博多区内で撮影された防犯カメラの映像です。

堀本氏とみられる帽子をかぶった人物が、白い袋を持ってマンションの中に入ってくる様子が写っています。

黒色のマスクをつけて、長袖の服に長ズボンという姿で、ポストに次々とビラのようなものを投かんしています。

そして、およそ4分間かけて投かんしたあと、足早にマンションから出ていきました。

また、その後同じ日の早朝、博多区内の別の場所で撮影された防犯カメラの映像には、堀本氏とみられる白い袋を持った人物が、迎えに来たとみられる白い車に乗り込み、その場を離れる様子が写っています。

堀本氏が投かんしたビラには、元衆議院議員の男性の名前を名乗ったうえで「旧統一教会の式典で元衆議院議員として韓日トンネルへの賛意と、祝辞を述べさせていただきました!」などと大きくオレンジ色の文字で書かれています。

そしてビラの下の部分には、男性が韓国で開かれた旧統一教会の式典に参加した際の写真とともに、式典の動画が視聴できるQRコードが掲載されています。

元衆院議員の男性「ぞっとした」

元衆議院議員の男性はNHKの取材に対し「当日の朝、知人からの連絡でビラのことを知り、ぞっとした。3年前に旧統一教会の式典でスピーチしたことはあるが、今は接点は全くない。意図的にビラを配るのは悪質だ」と話していて、警察に告発したということです。

地元では非難の声も

福岡市博多区のJR博多駅前では、堀本氏を非難する声が聞かれました。

70代の女性は「政治家はしっかりしないといけないと思うので、ちょっと考えられないです」と話していました。

70代の男性は「大人として恥ずかしいと思います」と話していました。

また、60代の男性は「市民の代表であってほしくなかったと思います。さみしいです」と話していました。

維新 福岡県総支部「深くおわび」

堀本氏が所属していた日本維新の会の福岡県総支部はコメントを出し、「多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます。このような事態を二度と起こさないためにも、再発防止策の検討に早急に着手します。失った信頼を取り戻すことは容易ではないと存じますが、コンプライアンス意識の強化などに取り組んで参ります」としています。