新型コロナ新規感染者数 1週間平均 30都道府県で前週より増

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では1.06倍となっていて、北海道や東北など30の都道府県で前の週より多くなっています。

NHKは、各地の自治体や厚生労働省で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

▽先月29日までの1週間では前の週に比べて0.77倍、
▽今月6日は0.70倍、
▽今月13日は0.85倍と7週連続で減少していましたが、
▽今月20日まででは1.22倍と増加に転じ、
▽今月27日まででは1.06倍となっています。

一日当たりの全国の平均の新規感染者数はおよそ3万6000人で、先週からおよそ2000人増え、北海道や東北、首都圏、四国などの30の都道府県で、前の週より多くなっています。

北海道

人口当たりの感染者数が最も多いのは北海道で
▽今月13日までの1週間で前の週の1.04倍、
▽今月20日は1.42倍、
▽今月27日まででは1.28倍と増加が続いています。

一日当たりの新規感染者数はおよそ3777人で、人口10万当たりの感染者数は505.99人となっています。

関東の1都3県

【東京都】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.81倍で10週連続で減少していましたが、
▽今月20日は1.15倍と増加に転じ、
▽今月27日まででは1.03倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ3372人となっています。

【神奈川県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.75倍、
▽今月20日は1.11倍、
▽今月27日まででは1.09倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2039人となっています。

【埼玉県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.79倍、
▽今月20日は1.13倍、
▽今月27日まででは1.08倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1656人となっています。

【千葉県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.83倍、
▽今月20日は1.11倍、
▽今月27日まででは1.07倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1343人となっています。

関西の3府県

【大阪府】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.81倍、
▽今月20日は1.25倍、
▽今月27日まででは0.96倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2385人となっています。

【京都府】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.79倍、
▽今月20日は1.09倍、
▽今月27日まででは1.07倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ494人となっています。

【兵庫県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.81倍、
▽今月20日は1.35倍、
▽今月27日まででは1.13倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1361人となっています。

東海の3県

【愛知県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.74倍、
▽今月20日は1.16倍、
▽今月27日まででは1.14倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1772人となっています。

【岐阜県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.93倍、
▽今月20日は1.26倍、
▽今月27日まででは1.04倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ687人となっています。

【三重県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.77倍、
▽今月20日は1.15倍、
▽今月27日まででは1.01倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ494人となっています。

その他の地域

【宮城県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.89倍、
▽今月20日は1.29倍、
▽今月27日まででは1.11倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ829人となっています。

【広島県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.75倍、
▽今月20日は1.33倍、
▽今月27日まででは1.00倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1065人となっています。

【福岡県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.83倍、
▽今月20日は1.19倍、
▽今月27日まででは0.96倍で、
一日当たりの新規感染者数は1011人となっています。

【沖縄県】
▽今月13日までの1週間は前の週の0.85倍、
▽今月20日は0.80倍、
▽27日まででは0.91倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ239人となっています。

専門家「全国的に下げ止まりの状況続くも 増加傾向の地域も」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染状況について「全国的には先週と比べて増加のペースが少し抑えられ、下げ止まりの状況が続いているが、北海道では東京を超える人数の感染者が出ている。北海道や東北など増加傾向がはっきりしている地域もあり、第8波につながらないか、注意して見なければならない。旅先で濃厚接触する機会や不特定多数の人と食事をする機会が増えること、そうしたことが積み重なって感染のリスクが高まることを考えておく必要がある」と話しています。

また、今月31日のハロウィーンで大勢の人が屋外で集まることについて「屋外でも感染リスクはあり、実際にことしは地域の夏祭りで感染が広がったことも報告されている。お祭りを楽しみたいという気持ちは分かるが、屋外であっても密になって大声で話す機会があるなら、マスクをつけ、密になりすぎないようにするなど、基本的な感染対策を油断せずに行うことが大事だ」と述べました。

さらに、オミクロン株の新たな変異ウイルスが国内外で確認されていることについて「日本ではBA.5が主流だが、アメリカではオミクロン株の別の変異ウイルスに置き換わりつつある。今、水際対策が緩和され、海外から新たなウイルスが持ち込まれるリスクが高まっているので、どんなウイルスが国内のどの地域で広がっているのか、ゲノム解析で早めに把握し、対策を打つことが重要になる」と指摘しました。