不登校の子の親 心身や生活への負担が明らかに NPO初調査

子どもの不登校が親の精神状態や生活にもたらす影響について、不登校の家庭を支援するNPOなどがはじめて調査を行いました。

調査は、全国の不登校の子どもがいる親の会が、支援した保護者などを対象にインターネット上で行い、26日までの1週間で574人が回答しました。

このうち支出や収入の変化について聞いたところ、
▽91.5%が不登校の子どもを受け入れるフリースクール代などで「支出が増えた」と回答した一方、
▽32.0%が「収入が減った」と回答しました。

また、
▽69.8%が子どもの送迎や世話のために「働き方を変えた」と回答したほか、このうち12.9%が「休職や転職をした」と回答しています。

さらに、自身の変化についてたずねたところ、
▽「不登校の原因について自分を責めた」が64.9%、
▽「子育てに自信が無くなった」が53.7%、
▽「孤独感を感じた」が52%、
▽「消えてしまいたいと思った」が45.2%にのぼりました。

さらに19.5%が「うつなどの治療のため病院を受診した」と回答しています。

一方で、相談先のうち、
▽「フリースクール」が「助けになった」と回答したのは86.6%に上ったのに対し、
▽「学校の担任」や「教頭、校長などの学校関係者」が「助けになった」と回答したのはいずれもおよそ42%にとどまりました。
▽「どこも相談先がない」という回答は15.8%でした。

このほか自由記述では、「仕事を辞めて収入が減った中でフリースクールのお金を払うと生活できない」や「支援に地域差があり、田舎だとフリースクールなどが無く自宅で過ごすしか無い」などの意見とともに、フリースクール代の補助や一か所で完結できる相談窓口、学校側からの情報提供などを求める声が寄せられていました。

調査を実施した「NPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」の中村みちよ共同代表は「これまであまり目を向けられてこなかった親の負担が明らかにできた。不登校が増加が止まらない中で子どもに十分な教育機会を確保するためにも、社会的な課題として幅広い支援先の整備が必要だ」と訴えています。

40代の母親「身近な人にも悩みを打ち明けられず」

アンケートに答えた兵庫県に住む矢野洋子さん(42)は、5年前に、3人の子どものうち、当時、小学6年生と4年生の長男と長女が不登校になり生活が大きく変化したと言います。

シングルマザーで契約社員として働いていましたが、学校に車で送迎する対応などで遅刻や早退のほか欠勤することも増え、月収が10万円以上、下がった時期もあったといいます。

また、子どもの対応について学校や自治体の窓口に相談してきましたが、不登校の原因はわからず、自分を責めたほか、子どもや自分の今後を悲観して一時は適応障害と診断されるほど精神的に苦しんだ時期もあったといいます。

長男は現在、通信制の高校2年生で、中学3年生の長女は不登校が続いているといい、矢野さんは不登校の子どもを持つ親の会で悩みを共有する活動に参加し続けています。

矢野さんは「子どもの将来を考え、当初は身近な人にも悩みを打ち明けることができなかった。不登校について子どもだけではなく親が抱える負担も理解してもらえるような風潮になってほしい」と話していました。