ロシア軍 核兵器搭載可能なミサイルなど使った軍事演習を開始

ウクライナ情勢の緊張が続く中、ロシア軍は核兵器の搭載が可能なミサイルなどを使った軍事演習を開始したと発表していて、欧米側はロシア軍の動きを注視しているとみられます。

ロシア大統領府は核戦力を運用する部隊による大規模な軍事演習を開始したと発表し、26日、ロシア北部の基地から大陸間弾道ミサイル「ヤルス」などを発射した映像を公開しました。

ショイグ国防相はクレムリンで指揮をとったプーチン大統領に対し「敵の核攻撃に対する報復として、大規模な核攻撃を含む演習が行われている」と報告しました。

こうした大規模な演習は、ロシア語で雷を意味する「グロム」と呼ばれ、定期的に行われているものですが、ロシア軍のウクライナ侵攻開始以後、実施されるのは初めてで、欧米側はロシア軍の動きを注視しているとみられます。

一方プーチン大統領は、軍などの部隊に必要な物資を調達するための調整会議を25日に開き、必要な支援を充実させるため中央政府と地方による連携が重要だと強調しました。

また、プーチン政権はロシア国内の自治体の権限を強化しています。

これについてイギリス国防省は27日「国民の批判を国の指導者からそらすことを意図している可能性が高い」として、戦時体制に移行する動きに対する国民からの批判をかわすねらいもあると分析しています。