「汚い爆弾」めぐり安保理緊急会合 欧米各国 ロシア主張を非難

ロシアが、放射性物質をまき散らす爆弾をウクライナ側が使用する可能性があると一方的に主張していることをめぐり、国連の安全保障理事会で緊急会合が開かれました。会合を要請したロシアは深刻な脅威だと自らの主張を繰り返しましたが、欧米各国は証拠は示されておらずロシアによる虚偽の情報だと非難しました。

ロシアはこのところ、放射性物質をまき散らす爆弾、いわゆる「汚い爆弾」をウクライナ側が使用する可能性について一方的に懸念を表明していて、国連安保理に対しても、対応を協議する緊急会合の開催を要請していました。

25日、非公開で行われた会合でロシアは「汚い爆弾」を使用する計画をウクライナ側が持っているという自らの主張を繰り返したということです。

会合のあと、ロシアのポリャンスキー国連次席大使は記者団に対し「非常に深刻な脅威だ。ウクライナには汚い爆弾を製造する能力と理由がある」と述べました。
一方、イギリスのカリウキ国連次席大使は記者団に対し「ロシアから証拠は示されなかった。ロシアによるあからさまな虚偽の主張で、われわれがこれまで何度もみてきたものだ」と述べました。

また、ノルウェーの国連代表部もツイッターに「ロシアは証拠のない主張を広めるべきではない」と投稿するなど、欧米各国は「汚い爆弾」をめぐるロシアの主張は虚偽の情報だと非難しました。