日本シリーズ第3戦 ヤクルト オリックスに勝利 2勝1引き分けに

プロ野球の日本シリーズの第3戦が25日夜、京セラドーム大阪で行われ、ヤクルトがオリックスに7対1で勝ちました。これで対戦成績はヤクルトの2勝1引き分けとなりました。

日本シリーズは神宮球場で行われた第1戦でヤクルトが勝ち、第2戦は延長の末に引き分けとなり、25日夜はオリックスの本拠地の京セラドームに場所を移して第3戦が行われました。

試合はヤクルトが0対0の5回に2アウト一塁二塁としてこの打席まで11打数1安打、打率0割9分1厘と苦しんでいた1番のキャプテン山田哲人選手のスリーランホームランで3点を先制しました。
さらに、7回には2アウト満塁で4番の村上宗隆選手が押し出しのフォアボールを選んで1点を追加し、9回には1アウト一塁二塁の場面から村上選手が2点タイムリーツーベースヒットを打つなど、3点を奪ってリードを広げました。

投げては先発の高橋奎二投手が、150キロ台の速球に加え、カーブを効果的に使いながら6回90球を投げて3安打無失点の好投を見せました。

ヤクルトは7回以降、4人のリリーフ陣がオリックスの反撃を1点に抑えて7対1で勝ちました。

これで対戦成績はヤクルトの2勝1引き分けとなりました。
オリックスは先発の宮城大弥投手が4回まで好投しましたが、5回にふんばりきれずスリーランホームランを打たれました。

打線はヒット8本を打ちながら9回に1点を返すのがやっとでした。

第4戦は26日も京セラドーム大阪で午後6時半から行われます。

ヤクルト 山田哲人「気を引き締め日本一を目指し頑張りたい」

ヤクルトの山田哲人選手は0対0の5回に打った先制のスリーランホームランについて「まっすぐを狙ってしっかりミートしようとしただけ。よい角度がついたしよいスイングができていた。感触はよかった」と話していました。
そのうえで「まだ2勝なので、気を引き締めて日本一を目指して頑張りたい」と意気込みを示しました。

ヤクルト 高橋奎二「いいテンポで投げられた」

6回無失点で勝ち投手となったヤクルトの高橋奎二投手は「1回は緊張感はあったが、2回以降は自分のペースで投げられたし、いいテンポで投げられた」と冷静に振り返りました。

そのうえで「力と言うよりもコントロールを重視して投げられたし、ギアを上げるところは上げられてよかった。チームが勝てるよう投げているので、その結果、勝ち投手になれてよかった」と話していました。

ヤクルト 高津監督「山田のおかげ」

ヤクルトの高津臣吾監督は「試合を動かすのが難しかったが、山田選手のホームランのおかげで動いた。山田選手は責任感が強く、打っていないことを気にしていたので、吹っ切れたのではと思う。あす以降もいい形で迎えられそうだ」と振り返っていました。

オリックス 宮城「一番よくない投球になってしまった」

先発の宮城大弥投手は5回にスリーランホームランを打たれて3点を失い、6回途中でマウンドを降り、「5回がすべてだと思う。先頭バッターから連打でつながれなんとか粘りきりたいところで長打を許してしまうという一番よくない投球になってしまった」と振り返っていました。

オリックス中嶋監督「なかなか手が出ないのはプレッシャーか」

オリックスの中嶋聡監督は「4回のチャンスで先制点がとれていれば試合の展開は全く違ったと思う。打てるボールはしっかり振るように言っているがなかなか手が出ないのはプレッシャーなのかな。それが点を取れない原因だ」と振り返っていました。

そのうえで「まだ負けた訳ではない。やり返すチャンスがあるのでやるしかない」と前を向いていました。

ヤクルト 不振の山田 ここぞの場面でホームラン

2勝目を挙げたヤクルト。

前の試合までノーヒットだったキャプテンの山田哲人選手が、ここぞという場面で試合を決める1本を打ちました。

打率3割、ホームラン30本、盗塁30個のトリプルスリーを3回も達成している山田選手はことしがキャプテン2年目。

新型コロナウイルス感染から復帰後、夏場に深刻な打撃不振に陥り、打率はプロ12年間で最も低い2割4分3厘と、不本意なシーズンとなりました。

ふだんから多くを語るタイプではなく「結果を出してチームを引っ張っていく」という山田選手。

リーグ連覇を決めたあと、グラウンドで涙を流す姿が責任感の強さゆえに苦しんだシーズンを象徴していました。

山田選手は日本シリーズでも第1戦は全4打席空振りの三振。

第2戦も5打数ノーヒット、ランナーを置きながらも打てない場面が目立ちました。

球場を相手の本拠地・大阪に場所を移しての第3戦。

山田選手は本来の打順の3番ではなく、1番で起用されました。

第1打席はサードゴロ、第2打席でオリックスの先発、宮城大弥投手の147キロのストレートに詰まらされましたが内野安打。

シリーズ12打席目でようやく初ヒットを打ちました。
そして5回の第3打席は、2アウト一塁二塁のチャンス。

今度は宮城投手の2球目、低めに投じられた147キロのストレートを「迷わずしっかり振った」と完璧に捉え、先制のスリーランホームランを打ちました。

試合が高橋奎二投手と宮城投手の投げ合いとなる中「高橋が頑張っているので先に点をとりたかった」と後輩を援護したい一心だった山田選手。

不振からの脱却を期待させる1本が試合を決めました。

勝てば日本一に王手をかける次の第4戦もプレーでチームをもり立てるキャプテンの活躍に期待したいところです。

高橋奎二 2年連続で日本シリーズ好投

ヤクルトは勝ち投手となった先発の高橋奎二投手が去年と同様、日本シリーズの大舞台で好投しました。
高橋投手は7年目の今シーズン、初めて開幕からローテーションを担い、いずれもキャリアハイの8勝、防御率2.63マーク。9月に新型コロナウイルスに感染しなければ、ふた桁勝利の可能性もありました。

日本シリーズは高橋投手にとって去年、プロ初の完封勝利を挙げた舞台。ことしもその短期決戦でマウンド度胸を発揮し、強気の投球を見せました。

それが際立ったのが、この試合で2度招いたピンチの場面です。

まずは1回、2アウト三塁でこの日4番に座った頓宮裕真選手との対戦。フルカウントからの7球目をアウトコース高めのストレートで力勝負し、空振りの三振を奪いました。

2度目のピンチは4回。1アウト二塁三塁の場面で6番・中川圭太選手と対戦し、フルカウントとなりましたが、ここもアウトコース高め、147キロのストレートで空振りの三振。続く去年のホームラン王、7番・杉本裕太郎選手には強気に内角を攻め、最後もインコース高めにストレートを投げ込んで空振りの三振を奪い、ピンチを切り抜けました。

高橋選手は試合後「コントロールを重視して投げられたが、ギアを上げるところは上げられた。神宮球場より広いのでまっすぐで押せる」と球場の特徴を意識していたことを明かしました。

高津臣吾監督は「結構興奮するタイプだが、感情のコントロールがうまくなってきた。大きな舞台で結果を残して成長を感じる」と話していました。

オリックス 先発宮城 流れ呼び込めず

オリックスはこのシリーズ初勝利を目指して第3戦のマウンドに今シーズン11勝の宮城大弥投手を送りました。
しかし、5回にスリーランホームランを打たれて先制を許し、チームに流れを引き寄せることができませんでした。

高卒3年目の宮城投手は去年、13勝をあげ新人王に輝くと今シーズンも11勝と2年連続のふた桁勝利をあげ、エースの山本由伸投手とともに先発ローテーションの軸としてチームを支えてきました。

オリックスが、勝利をあげられないまま迎えた第3戦の登板に向けて、「先発するので長いイニングを投げて無失点に抑えるのが1番。ホーム初戦で勝って最高の雰囲気にしたい」と臨みました。

そのことば通りに試合序盤は、コースを突く140キロ台後半のストレートに100キロ台のスローカーブを交えた緩急をつけた投球で、4回までヒット2本に抑えました。

ところが5回にこの試合、初めての連続ヒットを許し2アウト一塁二塁とピンチを背負いました。

ここで、このシリーズ、第2戦まで当たりのなかった1番・山田哲人選手にスリーランホームランを打たれ先制点を許しました。

宮城投手は6回途中で交代。

オリックスに流れを呼び込むことができなかっただけでなく、調子が上がっていなかった相手の中心バッターの1人を勢いづかせる結果となりました。