ロシア国防相「汚い爆弾」使用の懸念表明 ウクライナ 強く反発

ロシアのショイグ国防相はNATO=北大西洋条約機構に加盟する国の国防トップと相次いで電話会談を行い、ウクライナ側が放射性物質をまき散らす爆弾、いわゆる「汚い爆弾」を使用する可能性について一方的に懸念を表明しました。これに対してウクライナ側はロシア側の情報のねつ造だと強く反発しています。

ウクライナ軍は先月から東部や南部で領土奪還に向けた反転攻勢を強め、ロシアが一方的な併合に踏み切った南部ヘルソン州ではウクライナ軍の反撃が続いています。

こうした中、ロシア国防省はショイグ国防相が23日、アメリカのオースティン国防長官をはじめ、NATOに加盟する一部の国の国防トップと相次いで電話会談を行ったことを明らかにしました。

このうち、フランス、トルコ、イギリスの国防相との会談の中でショイグ国防相はウクライナ側が放射性物質をまき散らす爆弾、いわゆる「汚い爆弾」を使用する可能性について一方的に懸念を表明しました。

これに対してウクライナ側はロシア側の情報のねつ造だと強く反発していて、ゼレンスキー大統領は23日に公開したビデオメッセージで「この戦争で想像できるすべての汚いことの元凶が何か、みんなわかっている。最初にザポリージャ原子力発電所で核の脅迫をしたのはロシアだ」と強く反論しました。

ロシアがウクライナに侵攻を開始してから8か月となる中、双方の対立は一層激しさを増しています。