“ロシア軍がイランの無人機でウクライナ攻撃”安保理緊急会合

ロシア軍がイランから無人機の供与を受けてウクライナへの攻撃を行っていると指摘されていることについて、国連の安全保障理事会で緊急会合が開かれました。欧米各国が、無人機の供与は安保理の決議違反にあたり、専門家による調査が必要だとしたのに対し、ロシアは欧米が偽の情報を流していると主張しました。

ウクライナ各地では、ロシア軍によるインフラ施設などへの攻撃が続き、欧米各国はロシア軍がイランから自爆型の無人機の供与を受けて攻撃を行っていると指摘しています。

これについて国連安保理は19日、アメリカやフランスなどの要請で対応を話し合う緊急会合を開きました。

非公開の会合で、詳しい議論の内容は明らかにされていませんが、欧米各国は、無人機の供与はイランからの武器の移転を禁止した2015年の安保理決議に違反する行為だと指摘したということです。

会合のあと、フランスのドリビエール国連大使は記者団に対し「われわれはロシアによる安保理決議違反を強く懸念している」と述べ、安保理決議の履行を確認する専門家が現地に入り、調査する必要があると強調しました。
一方、ロシアのポリャンスキー国連次席大使は記者団に対し、会合の中で欧米側から証拠は示されなかったとしたうえで「欧米は偽の情報を流してロシアとイランに同時に圧力をかけようとしている」と主張しました。