サイバー攻撃に備え 約160の金融機関を対象に訓練始まる

企業や省庁を狙ったサイバー攻撃に備えるため、金融機関を対象にした訓練が18日から始まりました。

18日から7日間の日程で金融庁が実施する訓練には、銀行や証券会社などおよそ160の金融機関が参加しています。

冒頭で、金融庁サイバーセキュリティ対策企画調整室の齊藤剛室長が「国内外で大規模なサイバー攻撃が発生し手口が巧妙化している。今回の訓練で金融機関全体の対応能力の向上を図りたい」と述べました。

訓練は、顧客情報が流出した場合や、暗号資産が盗まれた場合を想定して行われ、参加者は、それぞれの職場で初動対応や復旧の手順などを確認します。

また、テレワークの環境下で対応に問題がないかも確認することにしています。
警察庁によりますと、企業や省庁などへのサイバー攻撃を検挙した件数は、去年、過去最多の1万2209件にのぼっています。

最近では、北朝鮮当局の下部組織とされるグループが、日本の暗号資産関連の事業者を標的にしたケースも確認されているということで、金融庁は、今回の訓練で、金融機関に対策の強化を促すことにしています。