反戦訴えたロシア国営テレビ元職員 ロシアから出国

ことし3月、ロシア国営テレビのニュース番組の放送中、スタジオに入って反戦を訴えるなどプーチン政権によるウクライナ侵攻への抗議を続け、当局から指名手配されていた元職員がロシアから出国したことが明らかになりました。

ロシア国営の「第1チャンネル」の職員だったマリーナ・オフシャンニコワさんは、在職中のことし3月、ニュース番組の放送中にスタジオに入り、「戦争反対」と書いた紙を掲げてロシアによるウクライナ侵攻を批判し注目されました。

ことし7月にも軍事侵攻に抗議する活動を行い、ロシア軍に対するうその情報を広めた罪で起訴され、裁判所から自宅軟禁の決定を受けていましたが、今月に入って行方が分からなくなったとして、ロシア内務省が指名手配していました。

国営のロシア通信は17日、弁護士の話として、オフシャンニコワさんがすでにロシアから出国していると伝えました。

弁護士は「オフシャンニコワさんはロシアを離れることを余儀なくされた。現在はヨーロッパのある国で保護されている」と話したということです。

また、フランスのAFP通信は、同じ弁護士の話として、オフシャンニコワさんが娘とともに自宅軟禁の場所を離れた数時間後に出国したとしたうえで「公の場で話せるようになるにはまだ安全ではない」と話したと伝えています。