海底ケーブルへの投資加速 敷設工事にあたる出港前の船を公開

国境を越えたデータ通信の“大動脈”となる「海底ケーブル」への投資が加速しています。その製造拠点がある北九州市の工場で、太平洋などで敷設工事にあたる船の出港前の様子が公開されました。

海底ケーブルは、衛星通信などと比べたその通信速度の速さから、国境を越えるデータ通信のほとんどに使われ、デジタル化の進展でその需要が急速に高まっています。

海底ケーブルの敷設事業で世界2位のNECは北九州市若松区に工場があり、太平洋などで敷設工事にあたる船の出航前の様子が公開されました。

会社は、このほど新たに専用船1隻をチャーターする契約を結び、事業の強化を進めます。

この専用船には、全長およそ7000キロメートルの海底ケーブルを一度に積み込む能力があり、効率的に敷設作業ができるということです。

アメリカの調査会社、テレジオグラフィーによりますと、国際通信の需要は、このところ毎年30%から40%拡大していて、アメリカのグーグルも、日本とカナダを結ぶ海底ケーブルの敷設を明らかにするなど、投資の動きが加速しています。
NEC海洋システム事業部の鹿島崇宏さんは「世界中でデータ通信が盛んになり、海底ケーブルの需要が高まっている。インターネットやSNSを、より快適に使うことができる環境を整えていきたい」と話していました。