ゼレンスキー大統領 “東部も南部もロシア軍は敗北するだけ”

ウクライナ軍が東部と南部で反転攻勢を強める中、ゼレンスキー大統領は15日に公開した動画で「ロシア軍が誰を送り込もうと、東部でも南部でも敗北するだけだ」と強調しました。

ウクライナ軍は東部だけでなく南部でも反転攻勢を強めていて、ウクライナ政府は13日、ロシアが一方的に併合したとする南部へルソン州などを含めて東部と南部で合わせて627の集落を奪還したと発表しました。

ゼレンスキー大統領は15日に動画を公開し「ロシア軍に東部でも南部でも勝つ見込みはないとわからせるために、われわれは、できるかぎりのことをしている。誰を送り込もうと、敗北するだけだ」と強調しました。

そのうえで、ロシア軍の兵士に「捕虜になれば、みずからの命を守れる」として重ねて投降を呼びかけました。

一方、へルソン州を支配する親ロシア派の幹部は15日に「これからウクライナ側との戦いが本格化する」などとSNSに投稿し、住民にロシアへの事実上の退避を呼びかけています。
こうした中、ウクライナ国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は、キーウ州のエネルギー関連施設がロシア側の攻撃を受けたとして、15日夕方から夜にかけて、首都キーウを含む州内全域を対象に夜間の節電を呼びかけました。
キーウ市内に住む26歳の女性は「節電は必要なことです。家ではバスルームを使うときも電気をつけません。これも国のためです」と話していました。