ノーベル平和賞のウクライナ団体 “ロシアの戦争犯罪を追及”

ノーベル平和賞の受賞が決まったウクライナの人権団体が14日、首都キーウで記者会見し、軍事侵攻したロシア軍に身柄を拘束され不当な扱いを受けたウクライナの民間人が少なくとも680人以上に上ると明らかにし、ロシアの戦争犯罪だとして追及していく考えを強調しました。

今月7日にことしのノーベル平和賞の受賞が決まったウクライナの人権団体「市民自由センター」が14日、首都キーウで記者会見を開きました。

この中で担当者が団体の調査結果を公表し、軍事侵攻したロシア軍に身柄を拘束され、不当な扱いを受けたウクライナの民間人はこれまでに少なくとも686人に上ると明らかにしました。

このうち265人は解放されたものの、11人が死亡し、410人が拘束されたままだとしています。

会見には、ことし3月にウクライナ北部のチェルニヒウ州でロシア軍に拘束され、先月解放されたという女性も同席し、収容施設で毎日、ロシアの国歌を歌うよう強要されたことや、ウクライナ人の女性が髪を丸刈りにされ嫌がらせを受ける様子を目撃したことなどを語りました。
人権団体のオレクサンドラ・ロマンツォワ事務局長は「ロシアに不法に拘束された人たちは無条件で解放されなければならない。ロシアの戦争犯罪の犠牲となっている人たちの正義のために活動を続ける」と述べ、ロシアの戦争犯罪だとして追及していく考えを強調しました。