前田耕作さん死去 バーミヤンの仏教遺跡調査や保護に携わる

長年にわたり、アフガニスタンのバーミヤンの仏教遺跡の調査や保護に携わった和光大学名誉教授の前田耕作さんが今月11日、亡くなりました。89歳でした。

前田さんは三重県生まれ、1964年に名古屋大学の調査団の一員として初めてアフガニスタンの仏教遺跡バーミヤンを訪れて以来、アフガニスタンやパキスタンなどアジア文化史を専門に調査・研究を行ってきました。

2001年に偶像崇拝を否定する反政府勢力「タリバン」によってバーミヤンで大仏などの貴重な遺跡のほとんどが破壊されてからはユネスコ=国連教育科学文化機関の依頼を受けて現地に調査に入るなどして文化財の保護や修復に取り組んだほか、戦災で国外に流出した文化財を返還する運動にも携わりました。

また、東京芸術大学の客員教授として絵画の専門家と連携し、失われた美術品を復元する研究にも力を入れ去年は最新のデジタル技術を駆使して「青の弥勒」と呼ばれるバーミヤンの壁画を蘇らせました。

また、去年ふたたび、タリバンが首都に進攻し、政権が事実上、崩壊した際には、研究者仲間とともに現地の文化財の保護を訴える緊急の声明を発表していました。

前田さんはことし春から入退院を繰り返していたということですが、今月11日、がんのため、横浜市内の病院で亡くなりました。

89歳でした。