政府 送迎バスに安全装置の設置義務づけ 置き去り防止で

静岡県で3歳の女の子が通園バスの車内に取り残されて死亡した事件を受け、政府は、来年4月から全国の保育所や幼稚園などの送迎バス合わせておよそ4万4000台に安全装置の設置を義務づけることなどを盛り込んだ再発防止のための緊急対策をまとめました。

それによりますと、再発防止に向けて、来年4月から▽誰が運転や乗車をしているかにかかわらず、バスの乗り降りの際に点呼を行うなどして子どもの所在を確認することや▽全国の保育所や幼稚園、それに認定こども園などの送迎バス合わせておよそ4万4000台に子どもの置き去りを防ぐための安全装置を設置することを義務づけるとしています。

この義務に違反した施設は業務停止命令の対象になり得るとしたうえで、命令に従わない場合は罰則を科すこともあるとしています。

一方、小中学校と放課後児童クラブは、小さな子どもに比べて置き去りになる可能性が低いとして、安全装置の設置は義務づけないものの、設置を希望する場合には費用を補助するとしています。

また、園長などの責任を定めた安全管理マニュアルを新たに作成し、今後、全ての施設に配布することにしています。

こども政策を担当する小倉少子化担当大臣は「1度ならず2度までも幼い命が失われたことは痛恨の極みだ。今回はあくまでスタートラインにすぎず、対策をすべての施設に実施してもらえるようにしたい」と述べました。

登園時のバス乗り降り 1割の施設 “確認 常に行わず”

政府は、送迎バスを運行している全国の保育所や幼稚園など、1万余りの施設を対象に、安全管理に関する緊急点検を行い、その点検結果の暫定値を公表しました。

それによりますと、登園時にバスを乗り降りする際、子どもの人数や名前などを確認しているかを尋ねたところ、「常に行っている」と回答した施設は、保育所で88.1%、幼稚園で90.2%、認定こども園で88.8%と、1割程度の施設では、こうした確認を常に行ってはいなかったことがわかりました。

一方、特別支援学校の幼稚部では、すべての施設で確認が行われていました。

また、子どもの置き去り防止につながる研修を実施している施設は、保育所で46.7%、幼稚園で55%、認定こども園で51.5%、特別支援学校で53.3%と半数ほどにとどまりました。

さらに、車内にセンサーを付けるなど、置き去りを防ぐシステムを導入している施設は、保育所で0.9%、幼稚園で1.7%、認定こども園で1.6%と、ほとんどなかったほか、特別支援学校では全くありませんでした。