プーチン大統領 IAEA事務局長と会談 原発の協議応じる考え示す

ロシアのプーチン大統領はIAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長と会談し、安全性への懸念が広がるウクライナのザポリージャ原子力発電所について「対話の機会は開かれている」と述べ協議に応じる考えを示しました。

IAEAによりますと、グロッシ氏は原発周辺を安全な区域に設定する重要性を訴えたということです。

ロシアのプーチン大統領は11日、ロシア第2の都市、サンクトペテルブルクでIAEAのグロッシ事務局長と会談しました。

ウクライナ南東部にありロシア軍が占拠するザポリージャ原子力発電所は、相次ぐ砲撃で一時的に外部電源が失われるなど安全性への懸念が広がっています。

プーチン大統領は会談の冒頭「あらゆる問題について議論したい。例えばザポリージャ原発周辺の状況についてだ。対話の機会は開かれている」と述べ、原発の安全性をめぐりIAEA側との協議に応じる考えを示しました。

これに対してグロッシ事務局長は「ザポリージャ原発は安全性や核セキュリティーの問題を抱えているため、この会談は非常に重要だ」と述べました。

このあと、会談は非公開で行われ、IAEAによりますと、グロッシ事務局長は原発周辺を安全な区域に設定する重要性を訴えたということです。

IAEAによりますと、グロッシ事務局長は今回の会談を踏まえ、今週中にウクライナを訪れ、ザポリージャ原発の安全確保に向けて協議を前進させたい考えです。