プーチン大統領 旧ソビエトの国々の首脳集めた会議で結束強調

ロシアのプーチン大統領は7日、旧ソビエトの国々の首脳を集めた会議を開きました。
ウクライナの戦況でロシア軍が劣勢に立たされ、欧米との対立も深まる中、勢力圏とみなす旧ソビエト諸国の引き締めを図るねらいがあるとみられます。

ロシアのプーチン大統領は7日、旧ソビエト諸国でつくるCIS=独立国家共同体の非公式の首脳会議を第2の都市サンクトペテルブルクで開きました。

冒頭、プーチン大統領は、出席した首脳たちについて「最も親しい友人で同盟国であり、真の戦略的なパートナーシップの関係がある国々の指導者」と表現し、結束を強調しました。

プーチン大統領にとって7日は70歳の誕生日で、会議に出席したベラルーシのルカシェンコ大統領が農業用のトラクターをプレゼントしたほか、ロシア大統領府によりますと、トルコや南アフリカなど友好国の首脳から祝意が寄せられたということです。

プーチン大統領は来週も、旧ソビエト諸国の首脳たちと再び会議を行う予定です。

カザフスタンなど中央アジア各国からは、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアと一線を画す姿勢もみられ、プーチン大統領としては欧米との対立も深まる中、勢力圏とみなす旧ソビエト諸国の引き締めを図るねらいがあるとみられます。

一方、ウクライナの戦況で、ウクライナ側はロシア側に支配された地域の領土奪還に向け、東部や南部で反転攻勢を強めています。

イギリス国防省は7日「ウクライナ軍は少なくとも440両の戦車とおよそ640両の装甲車を獲得した。ウクライナ軍の現在の戦車部隊の半分以上がロシア軍から獲得した車両の可能性がある」と指摘し、ウクライナ軍は、ロシア軍が残した装備品を活用していると分析しました。

そのうえで撤退したロシア軍が、自分たちの装備品を破壊せずに残したことはロシア兵の訓練のレベルが低いことを示していて、ロシア軍は、今後も重火器を失い続ける可能性が高いと指摘しています。