生活保護受給に運転記録提出求めた 三重 鈴鹿市対応めぐり提訴

通院目的にかぎって車の所有が認められている、障害がある生活保護の受給者に対し、三重県鈴鹿市が、車の運転記録の提出などを求めたうえ、応じないと生活保護を停止した対応について、違法な人権侵害かどうか、裁判で争われることになりました。

厚生労働省によりますと、生活保護の受給者は、原則、車の所有は認められていませんが、障害者の通院目的などにかぎり認めるとしています。

鈴鹿市で生活保護を受給し、ともに障害がある54歳の男性と80歳の母親は、市から通院にかぎって車の所有を認める条件として、運転経路などを記載した運転記録の提出と、市の職員などによる車のメーターの点検を求められたということです。

親子は、こうした条件は移動の自由やプライバシーの侵害にあたるとして、弁護士会を通じて撤回などを申し立てましたが、市は、運転記録を提出しなかったことなどを理由に、先月、生活保護を停止しました。

このため親子は、市の対応は違法だと主張して、処分の取り消しなどを求める訴えを、6日、津地方裁判所に起こしました。

提訴した男性は記者会見で「地方では車は生命線で、メーターまで確認され、日常生活を見張られる感じがしました。裁判を機に、このようなことがなくなってほしい」と話しました。

弁護士によりますと、運転記録の提出などを求めている自治体は、三重県内では鈴鹿市だけだということです。

鈴鹿市は「訴状を精査し対応するが、運転記録の提出などを求めたことは人権侵害にあたらないと認識している」としています。