ゼレンスキー大統領“4州で数十の集落解放 一方的併合は無効”

ロシアのプーチン政権がウクライナの4つの州を一方的に併合しようとしているのに対し、ウクライナ軍は東部や南部で反転攻勢を強めています。ウクライナのゼレンスキー大統領は、今週だけでも数十の集落を解放したと発表し、今後も進撃が続くと強調しました。

ロシアのプーチン政権は、4日までにウクライナの東部や南部の4つの州を併合すると一方的に定めた文書や関連法案を議会の上下両院で可決させました。

このあとプーチン大統領が署名を行うとみられ、今後は「領土防衛」を名目に侵攻を継続する方針です。

これに対しウクライナ国防省は4日、SNSに南部ヘルソン州の村にウクライナの国旗を掲げる動画を投稿するなど、ロシアが一方的に併合しようとしている東部や南部で反転攻勢を強めています。

ゼレンスキー大統領は、4日に公開した動画で「ウクライナ軍は防衛作戦として南部を中心に迅速かつ強力な進撃を続けている。今週だけでも、すでにヘルソン州やハルキウ州など合わせて4つの州で数十の集落が解放された」と発表しました。

そのうえで「すべての領土から占領者を追い出すのは時間の問題だ」と述べ、領土奪還に向けて今後も進撃が続くと強調しました。

さらに、ロシアによる一方的な併合は無効だとする大統領令に署名したことを明らかにし、「われわれの領土を奪おうとするロシアのいかなる決定も条約も、すべて無価値だ」と述べ、ロシア側を強くけん制しました。

4日にはウクライナ大統領府が、プーチン大統領とは交渉は行わない方針を決めたと発表し、ロシアへの対決姿勢を強めています。