北朝鮮ミサイル 元海将 山下万喜さん 解説【全文】

北朝鮮のミサイル発射について海上自衛隊の元海将の山下万喜さんに聞きました。

今回のミサイル発射のねらいは?

分析するにあたって視点として持つべきところは、技術ですね。

これまでも開発は続けていたんだろうと思いますが、5年ぶりのわが国の上空通過という状況を、どういうふうに技術力の進歩という点でとらえるかというのがまず1点。

2つ目はメッセージですね。

やはりこういう行動を起こすということについては何らかの政治的メッセージがあるはずですので、それをしっかり分析するということではないかと思います。

技術力はどこに注目?

これまでも短い距離でのミサイル発射、あるいは中距離のミサイルにしてもロフテッド軌道で撃ってみたりということを続けてきたんですけど、5年ぶりとはいえ、開発を続けてきたものが結果的にわが国を越えて太平洋に着弾するというところまできている。

今回発射されたミサイルが何であったかも含めて、その開発状況をしっかりと把握するということだと思います。

日本のEEZ=排他的経済水域の外とはいえ、彼らは自信があって今回飛ばしたのではないか、発射したのではないかと思います。

そういったミサイルを撃つことについて、彼らとしてはその撃ったミサイルそのものも、きちんと自分たちで分析するわけですから、そういったことに関してもしっかりとしたものが彼らとして取れるようになっているんではないかということから考えると、極めて技術的な進歩は目覚ましいものがあるのかなという気もいたします。

どのような対外的メッセージ?

今回、米韓軍事合同演習、引き続き日米韓という演習をやったというタイミングで、彼らがミサイルを撃っているという状況からすると、そのことに対する直接的なメッセージが当然あるかと思います。

ただそれ以外に、今回5年ぶりの長いレンジでのミサイル発射ということで、やっぱり彼らとしては今後ミサイル発射に関わる実験なり開発を続けるというタイミングを見ていたんではないかなと。

それが今回、彼らにとってはいい機会を得て、やるぞという姿勢を示しているという言い方もできないわけではないと思います。

北朝鮮の技術は進歩している?

それはもう明らかに進歩している。

日本海に着弾するようなミサイルにしても、単なる発射ではなく、弾道が分からないようにする技術も含めて、彼らも技術力が伸びているわけです。

ただ今後は明確にアメリカに対して、ミサイルなりを発射するかっていう部分においては、今までとは違う、遠くに飛ばす技術がどれだけ自分たちにあるかというところを見極めたいということにあるんではないかとも見受けられます。