ゼレンスキー大統領「ハルキウ州だけで450超の集落を奪還」

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、9月に入ってから東部のハルキウ州だけで450を超える集落を奪還したことを明らかにし、これまでの戦果を強調しました。一方、ロシアでは、ウクライナの4つの州を併合するための関連法案などについて、議会での審議を経てプーチン大統領が署名することで、一方的な併合を強行する構えです。

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、新たな動画を公開し「われわれの軍の攻撃は続いていて、いくつかの地域で新たに複数の集落を奪還した。9月に作戦を始めてから奪還できた集落の数はハルキウ州だけで450を超えている」と述べ、これまでの戦果を強調しました。

そのうえで「併合の宣言もロシアにとって助けにはならない。ウクライナには明確で国際的に認められた国境がある」と述べ、領土の奪還をさらに進める考えを示しました。

こうした中、ウクライナ東部、ルハンシク州の親ロシア派の幹部は3日、ロシアのメディアに対しウクライナ軍の攻勢について、「ウクライナ軍がルハンシク州にも入り、リシチャンシクに向かっている」と述べました。

また、南部のヘルソン州でも、ウクライナ軍による反転攻勢が強まっていて、ロシア国防省は3日「敵の戦車部隊がわれわれの防衛陣地に深く切り込んでいる」と発表しました。
一方ロシアのプーチン大統領は、ウクライナの東部や南部の4つの州を併合するための関連法案や批准を求める「条約」だとする文書を議会下院に提出し、3日、可決されました。

4日には上院で審議が行われる予定で、その後、プーチン大統領が署名し、一方的な併合を強行する構えです。