日本航空 内定式 客室乗務員など3年ぶりに全職種で採用

来年春に卒業する大学生などの内定式が多くの企業で開かれ、日本航空は3年ぶりに客室乗務員も含めて、すべての職種で採用を行い、およそ300人が内定式に出席しました。

日本航空は、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化し、去年と、ことし春の2年間、パイロットなど、一部を除いて新卒の採用を見送ってきました。

羽田空港近くの会場で行われた3日の内定式では、客室乗務員120人、パイロット80人、地上で働く総合職100人、一人ひとりに内定の通知書が手渡されました。

客室乗務員に内定した大学4年生の小林なつなさんは「小さいころから空を飛ぶ仕事に就くことに憧れていました。きょうの日を迎えられて率直にうれしいです」と話していました。

会社では、今回採用を見送っていた2年間に大学などを卒業した人も新卒として採用を行って、内定を出した人もいるということです。

内定式で日本航空の赤坂祐二社長は「航空業界の回復だけではなく、脱炭素などの社会課題をしっかり考え、実行することに皆さんの力をぜひ貸してほしい」と述べ、内定者を激励しました。

全職種での採用 背景は

日本航空が3年ぶりにすべての職種で採用を行ったのは、今後、航空需要が回復すると見込んでいるためです。

8月下旬に、入国者数の上限が引き上げられるなど、政府が水際対策の緩和を発表したあと、国際線の予約数は伸び続けています。

9月8日から14日までの国際線の予約数は8月下旬に比べて、
▽日本から出発する便で1.6倍、
▽海外から日本に向かう便で1.5倍に、
それぞれ増えたということです。

日本航空の赤坂祐二社長は、今後の航空需要について「国際線は今年度中にはコロナ前に戻る見通しで、間違いなく航空業界は回復に向かう。多くのお客様に乗っていただきたい」と話しています。