TポイントとVポイント 統合協議へ 実現すれば会員数1億人超に

買い物などでつくポイントの統合協議が始まることになりました。
カルチュア・コンビニエンス・クラブが手がける「Tポイント」と、三井住友フィナンシャルグループのカード会社などが運営する「Vポイント」の2つが統合を目指すことで、基本合意しました。

会員数は、Tポイントがおよそ7000万人、三井住友カードが5200万人余りで、統合が実現すれば、会員数で延べ1億2000万人に上る国内最大規模のポイント事業となります。

年内にも双方が資本業務提携を行う方針で、再来年春をめどに、TポイントとVポイントを統合して新たなブランドのポイントを立ち上げます。

そして、現在Tポイントと提携している店やビザの加盟店、それぞれでポイントをためたり使えるようにしたりすることを目指すとしています。

新たなポイントの名称は現在、協議中で、Tポイントの運営会社の40%の株式を、三井住友側が取得することも検討するとしています。

国内では、さまざまなポイントが顧客の囲い込みで激しい競争を続けています。

両社はポイントの統合により利便性を高めることで、存在感を高めたいねらいがあります。

カルチュア・コンビニエンス・クラブは、書籍販売などを手がけるTSUTAYAを展開し、ポイント事業も手がけています。

三井住友フィナンシャルグループでは、三井住友カードなど傘下の金融サービスを利用する人にポイントを付与しています。

「ポイント経済圏」囲い込み競争の構図は

買い物やサービスなどを利用するたびにポイントがたまり、現金の代わりに使うことができるポイントサービス。
生活のさまざまな場面でポイントを使えるようになる、いわゆる「ポイント経済圏」の囲い込み競争が激しさを増しています。

ポイントサービスを提供する各社は、航空会社のマイレージとの相互の交換や、自社が提供する金融サービスとのひも付けなど利用者の囲い込みを進め、「ポイント経済圏」と呼ばれるようになっています。

近年では、スマホ決済サービスとの結び付きが強い携帯電話会社を中心として形成されているポイントサービスが勢力を強めています。

矢野経済研究所によりますと、2021年度には、ポイントサービスの市場規模は2兆1001億円と推計されています。

▽auのKDDIは、コンビニ大手のローソンとスマートフォン決済の分野で提携し、「auペイ」と「Pontaポイント」を共通ポイント化したことで、その顧客基盤は延べ1億人以上としています。

▽楽天グループは、祖業のネット通販やクレジットカードなどを展開し、2020年に本格参入した携帯電話事業も経済圏に取り込みました。
「楽天ポイント」の利用者数は1億人以上としています。

▽NTTドコモは、「dポイント」をスマホ決済サービスの「d払い」や、携帯電話事業とも連携し、会員数は9000万人余りとしています。

▽ソフトバンクの子会社のスマホ決済サービス「PayPay」は、ことし「PayPayポイント」として事業を強化しました。
会員数は5000万人以上としています。

これらの陣営に対して、
▽「Tポイント」は、さまざまな店舗でたまるようにした共通ポイントの先駆けとして2003年からサービスをスタートさせました。
会員数はおよそ7000万人としています。

専門家「携帯キャリアとの連携なし 大きな弱点」

利用者としては、ポイント経済圏をどのように選んで、利用するのか、その“選択”がますます難しくなるかもしれません。

ポイントサービスに詳しい菊地崇仁さんは、1つの経済圏にポイントの獲得を寄せていく方法と、複数の経済圏のポイントを使い分ける方法の2つの選択肢があるとしています。

1つ目の方法は、よく使う店舗やサービスが決まっている場合は、ポイントにまとめるのが、最もお得感があるということです。

2つ目の方法は、それぞれの陣営が期間限定で還元率を上乗せするなどのキャンペーンを使い分けることで、その時々で最もお得なものを選んでいくというものです。

一方、今回の統合の動きについて、菊地さんは「ポイントの老舗で高い知名度を誇るものの勢いに欠けるTポイントと、知名度はいまひとつながら高い還元率で攻勢をかけるVポイントが、互いに弱みを補い合う統合だ」と分析しています。

そのうえで「他の共通ポイントと比べると、携帯キャリアとの連携がないのは大きな弱点として残されていて、統合をきっかけにさらに浸透を図るための取り組みも必要となる。各社の競争は今後一層激しさを増すだろう」と指摘しています。