コロナ新規感染者数 1週間平均で減少続く 下げ止まりの地域も

新型コロナウイルスの新規感染者数を29日までの1週間平均で比較すると、全国では1か月余りにわたって減少傾向が続いていますが、ほぼ下げ止まりになった地域があるほか、北海道では前の週より多くなりました。

NHKは各地の自治体で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

全国では
▽今月1日までの1週間では前の週に比べて0.71倍
▽今月8日も0.71倍
▽今月15日は0.77倍
▽今月22日は0.71倍
▽29日まででは0.77倍となっていて、5週連続で減少傾向が続いています。

1日当たりの全国の平均の新規感染者数は最も多かった先月下旬と比べるとおよそ18万人減り、4万7000人余りとなりました。

46の都府県で前の週より少なくなっていますが、減少のペースが緩やかになってきているところも多く、茨城県と鳥取県はほぼ横ばいになっているほか、北海道は前の週より多くなっています。

広島県

人口当たりの感染者数が最も多いのは広島県で
▽今月15日までの1週間は前の週の0.78倍
▽今月22日は0.69倍
▽29日までは0.81倍となっています。

1日当たりの新規感染者数はおよそ1365人で、人口10万当たりの感染者数は341.25人となっています。

1都3県

【東京都】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.81倍
▽今月22日は0.80倍
▽29日まででは0.82倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ5708人となっています。

【神奈川県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.89倍
▽今月22日は0.76倍
▽29日まででは0.88倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ3297人となっています。

【埼玉県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.88倍
▽今月22日は0.77倍
▽29日まででは0.77倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ2830人となっています。

【千葉県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.84倍
▽今月22日は0.76倍
▽29日まででは0.83倍で、1日当たりの新規感染者数は2336人となっています。

関西

【大阪府】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.78倍
▽今月22日は0.72倍
▽29日まででは0.71倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ3428人となっています。

【京都府】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.76倍
▽今月22日は0.65倍
▽29日まででは0.70倍で、1日当たりの新規感染者数は868人となっています。

【兵庫県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.75倍
▽今月22日は0.64倍
▽29日まででは0.67倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ1714人となっています。

東海

【愛知県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.79倍
▽今月22日は0.68倍
▽29日まででは0.62倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ2580人となっています。

【岐阜県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.72倍
▽今月22日は0.64倍
▽29日まででは0.69倍で1日当たりの新規感染者数はおよそ671人となっています。

【三重県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.76倍
▽今月22日は0.77倍
▽29日まででは0.71倍で、1日当たりの新規感染者数は745人となっています。

その他の地域

【北海道】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.71倍
▽今月22日は0.70倍
▽29日まででは1.09倍と、全国で唯一、増加しています。

1日当たりの新規感染者数はおよそ2525人となっています。

【宮城県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.68倍
▽今月22日は0.76倍
▽29日まででは0.89倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ767人となっています。

【福岡県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.69倍
▽今月22日は0.72倍
▽29日まででは0.56倍で、1日当たりの新規感染者数は1395人となっています。

【沖縄県】
▽今月15日までの1週間は前の週の0.56倍
▽今月22日は0.70倍
▽29日まででは0.86倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ486人となっています。

政府分科会 東邦大学 舘田教授「旅先の感染状況に注意を」

新型コロナウイルス対策に当たる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は、今の感染状況について「今月の連休で一時的に報告される人数が減った反動で、前の週と比べて増える地域があった。今後、秋の行楽シーズンを迎え、旅行支援の事業も始まる中、大勢の人が動き接触の機会が増えてくるが、増加傾向となっている北海道を含めて、旅先となりうる地域の感染状況の推移を注意して見ていく必要がある」と述べました。

そのうえで、冬場にかけて懸念されている新型コロナの「第8波」とインフルエンザとの、同時流行への備えについて「インフルエンザと新型コロナのワクチン接種をしっかり進めていくことが大事になる。同時流行で見分けるのが難しい症状の人たちが爆発的に増えてしまうリスクも考えておかないといけない。重症化リスクの高い人が受診できるよう、コロナで経験しているオンライン診療も広げていくことを考えていかなければいけない」と指摘しました。