8月の鉱工業生産指数 3か月連続上昇 前月を2.7%上回る

企業の生産活動を示す先月・8月の鉱工業生産指数は99.5となり、前の月を2.7%上回って3か月連続で上昇しました。中国の上海で実施された外出制限が解除されたことなどで輸出向けの生産が伸びていることが要因です。

経済産業省によりますと、先月の鉱工業生産指数の速報値は、2015年を100とした指数で99.5となり、前の月を2.7%上回って3か月連続で上昇しました。

ことし6月に中国 上海の外出制限が解除されて以降、生産活動や物流が回復傾向にあり、輸出向けの生産が伸びていることなどが影響しているということです。

品目別では「フラットパネル・ディスプレー製造装置」が46.7%、「半導体製造装置」が16.6%それぞれ上昇しました。

こうした状況を踏まえ経済産業省は生産の基調判断について、「一進一退」から「緩やかな持ち直しの動き」に上方修正しました。

今後の見通しについて、経済産業省は「企業の生産はゆるやかに持ち直すと考えているが、アメリカやヨーロッパ各国の金融引き締めが続き、世界経済の減速懸念が強まる中で設備投資や生産活動に影響が出ないかを注視していきたい」としています。