
カメルーン人男性入管施設死亡訴訟 原告側が控訴
8年前、茨城県牛久市の入管施設に収容されていた43歳のカメルーン人男性が死亡したことをめぐり、遺族が国を訴えた裁判で、国に対して賠償を命じた水戸地方裁判所の判決について原告側は28日、訴えの一部が認められなかったことを不服として控訴しました。
2014年3月、茨城県牛久市の入管施設、「東日本入国管理センター」に収容されていた43歳のカメルーン人男性が死亡し、男性の母親が速やかに救急搬送をせず適切な医療を受けさせなかったなどとして国に賠償を求めた裁判では、今月、水戸地方裁判所が入管の対応の問題を認めたうえで国に対し165万円を賠償するよう命じました。
一方、入管の対応と男性の死亡との因果関係については認めませんでした。
この判決について原告側は、訴えの一部が認められなかったことを不服として28日、控訴しました。
一方で、国は控訴するかどうか検討中だとしています。
原告の弁護団の児玉晃一団長は「遺族と話し合った結果、救急搬送が遅れたことと死亡との因果関係が認められなかったことなどが不服だったので控訴した。今後、高等裁判所で主張を訴えていきたい」としています。