日銀 “賃金上昇動向の分析必要“ 政策決定会合で指摘相次ぐ

日銀はことし7月に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表し、政策委員からは今の物価上昇は一時的であり、2%の物価目標を持続的に実現するうえで、鍵となる賃金上昇の動向をしっかり分析する必要があるという指摘が相次ぎました。

日銀はことし7月21日まで2日間にわたって開いた金融政策決定会合で、今年度の物価の見通しをプラス2.3%に引き上げました。

日銀が目標としてきた2%に達した形ですが、議事要旨によりますと会合では複数の委員が「物価上昇の原因は主に輸入原材料の上昇で、来年度以降は上昇率は低下していく」という見通しを示し、今の物価上昇は一時的なものだという認識を示しました。

そのうえで「日銀が目指すのは賃金と物価の好循環であり、そうした目的の実現にはなお距離がある」という指摘が出され、会合では今の大規模な金融緩和策を維持することを決めました。

また2%の物価安定の目標の実現に向けて、委員からは「賃金動向の分布や変化を統計などを用いて的確に把握する必要がある」などと、賃金上昇の動向をしっかりと分析する必要があるという意見が相次ぎました。

さらに実際の物価上昇率が目標を超える中でも金融緩和を続けることについて、日銀の考え方をこれまで以上に丁寧に説明すべきだという指摘も複数あったということです。

一方、急速に進む円安については「わが国の物価に及ぼす影響を十分注意して見ていく必要がある」という見方を共有しました。