安倍元首相「国葬」一般向け献花 午後7時半ごろに終わる

安倍元総理大臣の「国葬」の会場近くで行われていた一般向けの献花は、当初の予定を大幅に超え、午後7時半ごろ終わりました。

安倍元総理大臣の「国葬」の会場となった東京・千代田区の日本武道館にほど近い九段坂公園では予定を30分ほど前倒しして、午前9時半ごろから一般向けの献花が行われました。

幅広い年齢層の人たちが訪れ、安倍氏の遺影の前に花を手向け、静かに手を合わせていました。

現場一帯では、3キロ以上の長い列ができるほど多くの人が訪れたということで、当初の予定を3時間以上超えた午後7時半ごろ終わりました。

午前中から多くの人が

安倍元総理大臣の「国葬」の会場となった東京・千代田区の日本武道館に程近い九段坂公園には、一般向けの献花台が2台設けられました。

午前9時半ごろの献花の開始とともに、訪れた人たちは献花台の前に列を作り、自分の番がくると、安倍氏の遺影の前に花を手向け、静かに手を合わせていました。

献花は、当初は、午前10時から午後4時の予定でしたが、多くの人が訪れていることから、開始が30分ほど前倒しされたのに続いて、終了時刻も延長し、午後4時以降も受け付けが続けられることになりました。

愛知県から訪れた60代の女性は「難病を抱えながら激務を続け、国防や経済を支えてもらい『今までありがとうございました』とお礼を言ってきました。なぜ事件で亡くならなければならなかったのか、残念で仕方がないです」と話していました。

また、東京都内の50代の男性は「これまで日本を引っ張ってきてくれた方なので、本当に感謝の気持ちで、手を合わせました。外交をずいぶんやられて、日本の国益と地位を高めた方だと思っています」と話していました。

四ツ谷駅近くまで長い列 “献花まで3時間以上”

一般向けの献花台には、弔問に訪れた人で沿道に長い列ができています。

午後2時半の時点で、列の最後尾は献花台からおよそ3キロ離れた東京 新宿区の四ツ谷駅の近くまで続いていました。

弔問に訪れた人たちは、歩道の脇を花束などを持ちながら並び、現場の係員から献花台まで何時間かかるかわからないなどと説明を受けていました。

内閣府のツイッターの公式アカウントによりますと、午後2時現在、少なく見積もっても献花まで3時間以上かかる見込みで、午後5時以降は列に並ぶことはできないということです。

都内から訪れた50代の女性は「最初は献花台の近くに行きましたが、最後尾は四ツ谷だと聞いて電車で移動してきました。3時間待ちと言われましたが、まさかここまで並んでいるとは思いませんでした」と話していました。

また、50代の男性は「暑いので倒れないように気をつけながら並びたいと思います。ここから献花台まで歩くのは大変ですが、安倍元総理大臣への感謝の気持ちを伝えたいです」と話していました。

献花の行列 一時は地下鉄の駅構内にまで

日本武道館の近くでは、一般向けの献花の行列が、一時は地下鉄の駅の構内にまで伸びていました。

午後3時前、東京メトロの半蔵門駅で撮影された画像では、改札の外にある通路に大勢の人が一列になって並んでいる様子が確認できます。

東京メトロによりますと、午後4時ごろまで構内に長い列ができましたが、現在は解消しているということです。

自民党本部の臨時献花台にも献花相次ぐ

九段坂公園に設けられた一般向けの献花台に多くの人が訪れて混雑していることを受けて、自民党は午後3時ごろ、東京 永田町の党本部の駐車場に臨時の献花台を設けました。

献花台には、九段坂公園に向かう途中に、SNSなどで自民党本部でも献花できると知ったという人たちが次々に訪れて、安倍氏の遺影に手を合わせ、中には、涙を流す人もいました。

都内に住む20歳の大学生は「授業の合間に来ました。総理大臣を長く務めた方なので、重責を担い、本当にお疲れさまですという気持ちを込めて手を合わせました」と話していました。

また、都内に住む61歳の男性は「外交や安全保障ですばらしい実績を残したので、供養したいと思い来ました。海外の元首や首相に会っても、ものおじしない態度など、これまでにいない、どこに出しても恥ずかしくないキャラクターだったのではないか。長い間ご苦労さまでした。ゆっくりお休みくださいと伝えたいです」と話していました。

自民党は、午後6時まで献花を受け付けることにしています。

生花店には花を求める人々

安倍元総理大臣の「国葬」が行われる日本武道館の近くの生花店では、一般向けの献花で手向ける花を買い求める人が次々と訪れています。

東京 千代田区の生花店では、近くで一般向けの献花台が設けられることから、キクやユリなどを中心とした献花用の花束が店頭に並べられました。

店には午前中から多くの客が訪れ、花束を買い求めていました。

店によりますと、ことし7月、安倍元総理大臣が亡くなった直後に自民党本部で献花台が設置された際は、多くの客が献花用の花を買いに訪れたということで、今回、「国葬」の実施に合わせて、キクやユリなどの白い花をふだんより3割ほど多く仕入れたということです。

生花店「フラワーシーズ」の本澤弘巳さんは「献花用の花束の予約もあって、通常より1時間早く店を開け、店員も3人から5人に増やして対応しています。午後にかけてもっと献花に訪れる人が増えると思うので、準備を進めています」と話していました。

献花のための花束を買った都内の大学に通う女子学生は「子どものときから総理大臣は安倍さんしか知らず、『国葬』が行われることも人生で二度とないのではないかと思って献花することにしました」と話していました。

午前中から長い列 周辺では「国葬反対」の声も

一般向けの献花台には、弔問に訪れた人で午前中から長い列ができています。

一方、周辺では「国葬」への反対を訴える人もいました。

「国葬」の会場となる日本武道館の近くに設けられた一般向けの献花台では、午前中から弔問に訪れた人たちが大勢訪れ、花束などを持ちながら沿道に長い列を作っていました。

最後尾は午前11時半の時点で、献花台から直線距離で1キロ余りの場所にまで続いていて、現場の係員によりますと、目測ではおよそ2時間待ちだということです。

一方、献花台の前では、「国葬反対」と書かれた紙を持ちながら反対の声をあげる人の姿もみられました。

「親しみを感じていた」という若者も

安倍元総理大臣への献花には若者の姿も多く見られ「子どものころから見てきて親しみを感じていた」という声があがっていました。

同志社大学3年生の木幡涼真さん(22)は、安倍元総理大臣の国葬が行われた27日、会場近くに設けられた献花台に訪れました。

木幡さんは中学時代の生徒会長選挙で、経済政策の「アベノミクス」になぞらえて自分の名字を組み込んだ「コワノミクス」と演説し、当選したといいます。

木幡さんは「子どものころから見てきた安倍さんは親しみを感じる存在で、最後のお別れをしたいと思って来ました。今回の事件をきっかけに政治の在り方について考える人もいるのではないか」と話していました。

イギリスの大学に通う堀口英利さん(24)も献花に訪れた1人です。

堀口さんは、安倍氏と同じ難病「潰瘍性大腸炎」を患った縁で、去年6月に安倍氏のフェイスブックのアカウントにメッセージを送り、以降、「難病を糧にする気持ちで頑張ってください」など、本人のアカウントから励ましのメッセージをもらっていたといいます。

事件の1か月前にもらった「朝の来ない夜はありません」というメッセージを受け取った時は、自分は一人ではないと思えたといいます。

堀口さんは「病気があっても頑張れるし活躍できると教えてくれた人でした。国葬の賛否は個人の自由ですが、本当はみんなで送り出せたほうがよかった」と話していました。