原子力規制委 山中新委員長「独立性 透明性堅持し厳正な規制」

原子力規制委員会の新しい委員長に就任した山中伸介氏が記者会見し、政府が原子力政策の見直しを検討する中での規制の取り組みについて「独立性と透明性を堅持した、厳正な規制を行う方針を変えるつもりはない」と述べました。

原子力規制委員会の3代目の委員長に就任した山中伸介氏は66歳。

原発で使われる核燃料の研究が専門で、5年前に委員になってからは、原発の再稼働に必要な審査で中心的な役割を担ってきました。

山中委員長は26日の就任会見で、政府が、既存の原発の最大限の活用や次世代原子炉の開発や建設を検討していることを踏まえた規制の対応について聞かれ「福島を決して忘れないという強い気持ちで、独立性、透明性を堅持して厳正な規制を行う方針を変えるつもりはない」と述べ、政府の政策にかかわらず規制に臨む姿勢は変わらないという考えを強調しました。

そのうえで、一部の原発で審査が長期化していることについては「厳正な審査が基本だが改善の努力は必要で、事業者との対話を通じて問題点を改善するなど積極的に取り組みたい」と述べました。

また、重点的に取り組むこととして「科学的技術的に安全に関する判断をしているが、国民に正確に伝わっていない側面がある。わかりやすい情報発信とともに、社会的な影響が大きい問題はさまざまな場所で説明する機会を多く持ちたい」と述べ、委員長みずから原発の立地自治体などと対話していく考えを示しました。

原子力規制委員会の新しい委員に就任した杉山智之氏は「経済性や電力需要に左右されず安全だけを見ることが私たちの役割だ」と述べました。

委員長となった山中氏の後任として、新たに委員に就任した杉山智之氏(54)は、これまで日本原子力研究開発機構で原子炉の安全性を研究する部署のトップなどを務めてきました。

26日の就任会見で杉山委員は「昨今、さまざまな情勢の変化があるが、規制委員会の当初の設置目的である経済性や電力需要に左右されず安全だけを見ることが、私たちに課せられた役割だ」と述べました。

そのうえで「再稼働を急ぐ審査の合理化とは別に、安全性を高めようとする事業者の活動に支障となっている手続きを取り除くなど、原子力規制を技術的に発展させたい」と述べ、規制活動を安全性を高める方向に変えていく考えを示しました。

杉山委員の任期は2025年9月18日までです。