北海道 長万部町 「水柱」止まる 噴出口にカメラ入れ調査

道南の長万部町で温泉水とみられる高さ30メートルほどの水柱が先月から噴き上がっていましたが、26日朝、止まっているのが確認されました。町は天然ガスの掘削を行っている業者に依頼して噴き上がった穴を詳しく調べています。

長万部町では8月8日から温泉水とみられる高さ30メートルほどの水柱が噴き上がっていて騒音や、塩分を含んだ水しぶきによる塩害が懸念されています。

こうした中、今月23日には水柱の高さが半分ほどにまで下がり、町の職員が26日朝、確認したところ噴き上がっている穴から可燃性のガスがわずかに出ているものの、水柱は止まったということです。

近くに住む70代の男性は「きょうは音がしないと思って水柱を見に来たら止まっていました。1か月半めまいがしていたので止まってよかったです」と話していました。

町は、水柱の原因を調べるため天然ガスの掘削を行っている業者に依頼して噴き上がっていた穴にカメラを入れて、26日は地下およそ180メートルまで調査しました。ただ、何らかの理由で途中で詰まったためそれ以上進めず、いったん中断したということです。

町は、調査が終わった後、穴をふたで閉じることにしています。

26日の調査のあと長万部町水道ガス課の藤井弘道主幹は「土砂が入ったため穴が閉じられた可能性がある。しかし、内部にガスがまだ残っていてふたたび噴き出す可能性がある」と話していました。

また、ふたたび水柱が噴き上がって騒音が発生した場合に備えて京都にある会社が26日から穴の周囲を壁で覆う工事を開始しています。

専門家「ガスの圧力が低下した可能性高い」

北海道の長万部町で、先月から噴き上がっていた水柱が止まったことについて、北海道立総合研究機構エネルギー・環境・地質研究所の高橋徹哉専門研究主幹は「可燃性の天然ガスが1か月以上、噴出したことで、地下に蓄えられていたガスの圧力が低下した状態となったことで水柱が停止した可能性が高い」と話していました。

そのうえで、再び水柱が噴き上がるのを防ぐために町に求められる対策について、「きちんと埋め戻しをすることがベストだが、地下でガスの圧力が再び高まってくると、埋め戻されたものがまた吹き飛ばされることになりかねない。石油天然ガスの埋め戻しの技術にたけた人たちの知恵をかりてやらないとだめだと思う」と指摘しています。

また今後について「埋め戻しの作業は大がかりな設備を持ってきてやぐらを立てたりなど手順を踏んでやらないといけないので、かなりの予算と専門的な技術が必要で時間がかかると思う」と話していて、本格的な埋め戻しの作業が始まるのは、来年以降になるのではないかという見方を示しました。