インド外相 ロシアを支持も非難もせず中立強調 国連総会

インドのジャイシャンカル外相は24日、ニューヨークの国連総会で演説し「ウクライナでの紛争について、どちらの側かとよく聞かれるが、インドは平和、国連憲章を尊重し、対話と外交を求める側だ」と述べました。

ロシアと軍事面や経済面でつながりが深く伝統的な友好国であるインドは、これまでロシア軍のウクライナからの即時撤退を求める国連の決議案などの採決では繰り返し棄権しています。

インドのモディ首相は今月16日、ロシアのプーチン大統領との首脳会談で「今は戦争の時代ではないと思う」と懸念を伝えています。

今回のジャイシャンカル外相の演説もロシアを支持も非難もしない中立的なインドの立場を強調した形です。

このほかジャイシャンカル外相は、「安全保障理事会などの改革を求める声は国連の加盟国の間で高まっている。今の体制は時代錯誤で、極めて不公平だ」と指摘したうえで、「インドはより大きな責任を負う用意がある」と述べ、国連安保理の常任理事国入りを目指す考えを改めて示しました。