日本百貨店協会によりますと、全国のデパートの8月の売り上げは、既存店どうしの比較で前の年の同じ月を26.1%上回り、6か月連続のプラスとなりました。
新型コロナの感染拡大による国などの行動制限がなかったことで、入店客数が前の年の同じ月より26.2%増えたほか、時計やバッグなど一部の高級ブランドで値上げ前の駆け込み需要があったことなどが要因だとしています。
一方、売り上げ全体は、感染拡大前の3年前に比べて14%余り下回っていて、とくにインバウンド客の売り上げは感染拡大前と比べて64%減少しているということです。
日本百貨店協会は「円安という状況をしっかりと生かすためにも、入国時の水際対策の緩和などでインバウンド客の誘致を進めてほしい」としています。

全国のスーパー 8月の売り上げ 1兆1056億円 2か月連続増加
全国の主なスーパーの8月の売り上げは1兆1056億円で、既存店どうしの比較で前の年の同じ月より0.6%増え、2か月連続で増加しました。
新型コロナウイルスの感染が拡大していたものの、政府からの行動制限の要請がなく、外出の機会が増えたことで、衣料品などの販売が伸びたということです。
一方、外出の機会が増えたことで、自宅で食材を調理して食事をする「内食」の需要が減少し、食料品の販売が伸び悩んだほか、各社からは、物価高の影響で、購入する商品の数をこれまでよりも少なくするなど、消費者の買い物のしかたに変化がみられるという声も出ているということです。
調査した「日本チェーンストア協会」は「この夏の大雨などで農産物の不作が懸念されているほか、物価の高騰や円安の影響で今後の販売状況はさらに厳しくなるのではないかと予想される。引き続き状況を注視していきたい」としています。