フィリピン 戒厳令署名50年 容認のマルコス大統領に抗議の集会

フィリピンのマルコス大統領の父親が大統領在任中、少なくとも2300人にのぼる市民が拷問などで犠牲となった戒厳令の署名から50年となり、首都マニラでは、戒厳令を容認するマルコス大統領に抗議する集会が開かれました。

フィリピンでは、東西冷戦のさなかの1972年9月21日、マルコス元大統領が共産主義の取り締まりを目的とした戒厳令に署名し、その後、軍や警察が、政権に批判的な政治家やジャーナリストらを拘束して拷問を加え、少なくとも2300人にのぼる市民が犠牲となりました。

首都マニラの大学では21日、戒厳令の署名から50年となるのに合わせて、当時の政府に弾圧された人たちや学生などによる集会が開かれました。

集会では、マルコス大統領が今月、父親の元大統領が署名した戒厳令について「治安を守るためには必要だった」と容認する発言をしたことに抗議し、犠牲者への謝罪を求めました。

参加した大学生の女性は「歴史をわい曲することは犠牲者への冒とくだ。私たちには、真実と歴史と未来を守る権利がある」と話していました。

フィリピンでは国民のおよそ70%が戒厳令を知らない世代となる中、マルコス大統領は、かつて独裁体制を敷いた父親をたたえる発言を繰り返していて、当時の市民への弾圧について、後世にどのように伝えていくかが課題となっています。