“軍事侵攻で世界の食料供給悪化” 欧米がロシアを非難

アメリカやEU=ヨーロッパ連合などの首脳や閣僚らが参加して食料安全保障に関する国際会議がニューヨークで開かれ、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアが世界の食料供給を悪化させているとして、非難の声が相次ぎました。

この会議は、国連総会に合わせてニューヨークで20日開かれ、アメリカやEU=ヨーロッパ連合、それにセネガルなどの首脳や閣僚らが出席しました。

この中で、アメリカのブリンケン国務長官が演説し、ことし初めの時点で、1億9000万人以上が深刻な食料不足にあったと指摘したうえで「国連のWFP=世界食糧計画によると、ロシアのプーチン大統領の残忍なウクライナへの軍事侵攻によって、さらに7000万人が食料不足に陥るかもしれない」と述べ、世界の食料供給を悪化させているのは、ロシアだと非難しました。

また、スペインのサンチェス首相も「ロシアは、不法なウクライナ侵攻を終わらせなくてはならない。世界の重要な食料供給源を脅威にさらしている」と述べ、強く批判しました。

一方、EUのミシェル大統領は「飢餓は世界の多くの地域に差し迫っている。私たちは、いまこそ政治的な約束を具体的な行動に移すときだ」と述べ、各国に対し食料危機の解決に向けて行動を起こすよう呼びかけました。