ウクライナ軍の反転攻勢続く ロシア海空軍の作戦に影響も

ウクライナ軍は支配された領土の奪還を目指して反転攻勢を続け、イギリス国防省はロシアの海軍や空軍の作戦などにも影響を及ぼしていると指摘しています。一方、ロシア軍はインフラ施設への攻撃を繰り返していて、ウクライナ側が警戒を強めています。

ウクライナ軍は東部ハルキウ州のほぼ全域をロシア軍から解放したと発表し、さらに東のドンバス地域に部隊を進めているほか、南部ヘルソン州でも反転攻勢を続けています。

戦況を分析するイギリス国防省は20日、ロシア海軍の黒海艦隊の潜水艦がロシアが一方的に併合した南部クリミアの軍港都市セバストポリからロシア南部のノボロシースクに再配置されたとして、ロシア側がウクライナ軍の長距離攻撃能力の強化を警戒していると分析しています。

また、イギリス国防省はロシア空軍が過去10日間の戦闘で、少なくとも4機の戦闘機を失ったとしたうえで「航空能力で優位に立てていないことがロシア軍の作戦をぜい弱にしている最大の要因だ」として、ロシアの海軍や空軍の作戦などにも影響が出ていると指摘しています。

一方、ロシア軍は今月に入り、発電所やダムなどインフラ施設への攻撃を繰り返していて、19日、南部ミコライウ州の南ウクライナ原子力発電所の周辺でもミサイル攻撃があったとしてウクライナ側は警戒を強めています。