ウクライナ 南部でも反転攻勢 ロシア軍はインフラ施設攻撃か

ロシアの軍事侵攻が続くウクライナでは、ウクライナ軍が東部だけでなく南部でも反転攻勢を強めているのに対し、ロシア軍が民間のインフラ施設を標的にした攻撃を繰り返す懸念も出ています。

ウクライナ軍は東部ハルキウ州のほぼ全域をロシア軍から解放したと発表し、さらに東のドンバス地域に部隊を進めているものとみられます。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は17日、北東部ではウクライナ軍の反撃に対し、ロシア軍が大規模に増員できずぜい弱になっていると分析しています。

ウクライナ軍は南部ヘルソン州でも反転攻勢を強めていて、軍は17日、SNSに「占領者たちは退去ルートを準備している」と投稿し、ロシア軍が撤退に向けた動きを見せているとしています。

こうした中、戦況を分析しているイギリス国防省は18日「ロシアはこの1週間、民間のインフラ施設への攻撃を増やしている」と指摘しました。

そして前線での後退に直面しているロシアは、ウクライナの人々と政府の士気を直接くじこうと、標的を拡大した可能性が高いと分析しています。

ウクライナでは今月に入って発電所やダムなど民間のインフラ施設へのロシア軍による攻撃が相次いでいます。

ロシアのプーチン大統領は16日「最近、警告射撃とも言える打撃を加えた」としたうえでウクライナ軍の反撃に対抗措置を強めることを示唆していて、インフラ施設を標的にした攻撃が繰り返される懸念も出ています。